閑話休題

「物語」を終えて

ハルモニたちへの賛歌


 約2年間にわたったシリーズ「語り継ごう20世紀の物語」が今回で終わった。読者からこの間多くの励ましの声が寄せられた。また実際、読者に教えられて取材したハルモニたちもいる。

 一口にこの100年は、朝鮮民族にとっては、艱難辛苦の歳月だった。そのことは、今のアフガニスタンの事態と女性たちの苦悩を見ていると、実感できよう。

 幾度となく侵略され、田畑が荒廃して、食糧も底をつく。住むところもなく、数百万人が難民となって流浪し、250万人の人々が死んでいったアフガン。

 朝鮮の場合は植民地時代だけでも36年もあり、その歴史を比較することは難しいが、アフガンのテレビ映像に重ねて、わが民族の受けた苦痛を想像してみることは可能だ。

 朝鮮女性とブルカの女性たちを見てもいいだろう。儒教とイスラム原理主義の二重三重の抑圧は、女性たちを徹底的に苦しめた。今回、取材中、多くのハルモニたちが学べなかった苦痛と悔しさを訴えていたことが、胸に深く刻まれている。読み書きができなかったためにいかにバカにされ、蔑まれたかを思い出し、涙するハルモニたち。

 そして、解放後、その悔しさをバネにして、朝鮮学校の創設、発展に献身し、自らも総聯の成人学校で読み書きを習得していった女性たち。

 この連載を、屈辱の歴史の前に毅然と立ち、民族差別に打ち勝ち、人間解放の道を歩んできたハルモニたちへの賛歌としたい。(なお、このシリーズは、3月初、朝鮮青年社から「生きて、愛して、闘って」のタイトルで出版されます)(粉)

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