植民地支配の清算を
東京で集会
「植民地支配の責任を問う―『9.17』を語り、在日朝鮮人の再生を目指して―」が14日、東京・水道橋の韓国YMCAで行われ、同胞と日本市民ら260人が参加した。作家の金石範、徐京植の両氏、鄭暎惠・大妻女子大教員、在日韓国人問題研究所の佐藤信行氏らが発言。拉致問題の解決を求めつつ、一方的な報道によって朝鮮に対する反感が煽られ、植民地支配の清算という朝・日間の基本問題が抜け落ちている日本の世論に警鐘を鳴らした。
徐氏は、「在日朝鮮人こそが植民地支配の生き証人として歴史の清算を問いつづけるべきだ。全世界で起きている植民地支配の清算を求める闘いの一翼を担っていく歴史に対する使命を自覚しよう」と呼びかけた。佐藤氏は、国交正常化交渉を通じて在日同胞の基本的人権の保障が両政府の間で確認され、具体策がとられなければならないと指摘。鄭教員は、差別是正の壁は高いが互いに知恵を出し合い、国際条約に見合う権利を勝ち取ろうと訴えた。 また金氏は、日本政府に朝鮮の分断の責任があることについて歴史的事実を振り返り、「過去の厳然たる歴史をないものにしようという動きが強まっている。植民地支配と拉致問題は相殺できない現在進行形の問題だ」と警鐘を鳴らした。 また、洪敬義・在日本朝鮮人人権協会近畿地方本部会長のメッセージが紹介された。 |