同胞の店
焼肉レストラン・明月館
(千葉県・船橋市)
アットホームな雰囲気/脂ののったホルモンは絶品
ミノと見まがうばかりの、肉厚で脂ののったホルモン。「これを目当てに週に2、3回来る人もいるんですよ」と話す姜慶太さん(28)。
78年にオープンした明月館では、姜稔さん(58)が慶太さんやスタッフたちと力を合わせて昔ながらの「在日好み」の味を提供してくれる。 タレや味付けは、厨房チーフの大森辰夫さん(31)がすべてひとりで受け持っている。常に同じ味を出せる秘訣について、「長年培ってきた経験と勘かな」と照れ笑い。キムチも大森さんが一人で漬けているそうで、辛さの中にも甘みのある絶妙な味は、一度食べたらクセになる。同胞の結婚式で、「ぜひとも明月館のキムチを」と頼まれることもよくあるそうだ。 肉も業者との長い付き合いで、質のいいものを常に提供できる。「人気があるのはタン塩や上カルビ。常連さんの中では上ハラミも人気が高いですね」(慶太さん)。「明月館のレバ刺」も地域で評判の一品。 駅前の好立地ということもあり、客層は幅広い。家族連れや若いカップル、オープン当初からの常連などが夕方の早い時間から席を占め始める。「それでも常連さんが多いので、常に心がけているのはアットホームな雰囲気作り」だとか。 客層の幅が広い分、メニューの選択肢も多様で、いろいろな楽しみ方ができるのも明月館の魅力のひとつ。本格的な焼肉メニューはもちろんのこと、食べ放題コースなどもあり食べ盛りの若い客層には人気が高い。 「状況は厳しいけど悲観はしていません。店のスタイルを地道に守ってお客さんに喜んでもらえればと思います」と慶太さんは微笑んだ。(松) おすすめメニュー タン塩(1200円)、上カルビ(2200円)、上ハラミ(2000円)、ホルモン(750円)、レバ刺(900円)、テグタン(850円)など |