閑話休題
「殺すな!」
「いくらなんでもひどすぎる」
「誰がどう考えても、アメリカがイラクを先制攻撃するのは間違っている。私たち、日本、世界の市民は反対する。アメリカは国連からの孤立も辞さないし、核による無差別殺戮の可能性さえ断言している。日本はアメリカともイラクとも友好関係を保つ国である。日本は、その立場で一方的にアメリカのイラク攻撃に加担してはならない。日本は、両国の間で仲介の労を惜しまず、あらゆる戦争行為をやめさせるようにせよ」
米国のイラク攻撃の緊張が高まっている中で、作家の小田実さんらが中心になって日本の市民たちが8日、東京都港区で「イラク攻撃反対を訴える集会」を開いた。 冒頭の声明は今年の9月11日に小田さんらが発表したものだが、この日の集会も、声明に賛同した人々が大勢集まった。講演した小田さんは、「30数年前、アメリカのベトナム侵略に対し、『NO! 殺すな!』と声をあげたように、アフガニスタンへの空爆をいまだやめず、イラクを先制攻撃しようとしている海上自衛隊へ今こそ、殺すなと大声で言おう、民衆を殺すな!子供を殺すな!イラクへの攻撃準備をやめよ!、と言おう」と力強く呼びかけた。 ベ平連の活動でも名高い小田さんは「米国はベトナム戦争の教訓を忘れ、いままた、イラクで戦争をやろうとしている」と米国を強く非難。「ひとたび戦争が起これば、市民は殺されるしかない」と述べ、「いくらなんでもひどすぎる」こんな世界を変えようと約45分間熱弁をふるった。 今年古希を迎えた小田さんだが、反戦平和への情熱には微塵の衰えもなかった。(粉) |