在日本朝鮮留学生同盟

多彩な対外活動


 留学同では、それぞれの大学を通して出会う日本の大学生をはじめ南朝鮮からの留学生、各種サークルなどを通じた対外活動が盛んだ。各地留学同の対外活動の一端を紹介する。

朝鮮語、日朝関係史講座―同志社大支部

 同志社大学では、同志社KOREA文化研究会と同志社大学学友会の共催で朝鮮語講座と日朝関係史講座の2つの自主講座を開いている。どちらも毎週無料で行われているもので、同大学の学生以外にも他大学の学生や一般市民が多数参加している。

 朝鮮語講座は初級・中級・上級に分かれており、初級は初めて朝鮮語を勉強する人が主に受講している。上級ともなるとレベルもアップし、朝鮮学校出身者も受講するほどだ。

 日朝関係史講座は錦繍文庫の顧問、朴鐘鳴・関西大学講師をコーディネーターに、仲尾宏・京都芸術短期大学客員教授や水野直樹・京都大学教授、康宗憲・韓国問題研究所所長をはじめとする学者陣を講師として毎週招いている。

 同講座に一貫しているテーマは、「朝鮮と日本の間には近年の暗い歴史よりもはるかに長い友好の歴史がある。それらの歴史を踏まえ、これからの朝・日関係について考えていこう」(朴鐘鳴氏)というもの。

 内容は、朝鮮半島の歴史や朝・日友好の歴史、現在の両国の関係、日本に根づいた朝鮮由来の文化などなど。一風変わったところでは、日本の紙幣に印刷されている人物と朝鮮(福沢諭吉の朝鮮観)とのかかわりなど、毎回多種多様な角度から日朝間の歴史や関係について迫っている。

 これらの講座は14年前に始まったものだ。「最高学府である大学にもかかわらず、同志社大学には隣国である朝鮮についての講義が一切ない」と声を上げた当時の留学同学生たちが、朝・日関係の歴史の講義と朝鮮語の講義を設置する運動を展開。学校側が「人員と力量が足りない」と判断し、双方の妥協案として同志社KOREA文化研究会が運営し、学校側は資金面をはじめとして全面的にバックアップすることになった。

 このように自主運営で行っている講座だが、もちろん正規科目を設置するという目標は今でもしっかりと持っている。数年前には運動の成果が一部実り、朝鮮語の科目が「ハングル」として正式に設置された。日朝関係史講座についてもこれからも正規科目化に向けて運動を続けていくつもりだ。

 「自主講座は、同胞学生、日本人学生、そして一般の方々も一緒になって朝・日友好のために学ぶことのできる、とても貴重な場。これからもこのような場を生かし、朝鮮と日本の真の友好に向かって進んでいきたい」(同志社支部・許武泰委員長)

南朝鮮留学生との交流―留学同関東各本部

 留学同では、北南の和解と交流に寄与するための活動を行っている。なかでもとくに力を入れているのが、日本に留学している韓国人学生との交流だ。彼ら留学生の団体である在日韓国留学生連合会との交流は、6.15共同宣言発表後の2年前から始まった。

 6.15共同宣言を受け一気に高まった北南の統一気運に呼応しようと、在日同胞学生と南の留学生による初の祝典「平和統一祈願ハンマダン」を共催した。

 祝典には留学同に所属する同胞学生、南の留学生、朝鮮大学校の学生ら500余人が東京都足立区の河川敷に集まり、サッカーや豪華景品の抽選会などを楽しんだあと、「平壌焼酎」と「真露」を合わせた「統一焼酎」で乾杯。肩を組み、輪になって「統一列車」を踊った。

 また今年6月には、東京・新宿で「6.15共同宣言2周年記念およびサッカーW杯予選突破祈願統一ハンマダン」と題したイベントを開催。留学同、連合会双方の学生が集まり、発表から2周年を迎える6.15共同宣言の履行に向けての決意を確認するとともに、サッカーW杯の南代表チームを共同応援した。参加者らは、同族のサッカーチームの応援を通じて北と南がひとつになることのすばらしさを肌で感じていた。

 一方、各大学に設置されている国際センターや留学生課などの留学生会を通じ、交流も行っている。

 民族の念願である祖国統一と北・南・海外を問わず全ての朝鮮人が手を取り合う日が1日も早く訪れることを願いながら、これからも南朝鮮留学生との友情を深めるための多様な交流形態を模索したい。

「日朝間の問題、自分たちの課題に」/朝・日医学生の出会い

第2回医療系同胞学生交流会/知識、経験交換する場に

留学同支部委員長のつぶやき

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