始めてみよう朝鮮将棋(5)

象の進路中央に集中、攻撃態勢


◆布陣法2(ウォナンマ)◆

 2つ目は、ウォナンマ布陣です。象の進路が中央に集中するように配置し、攻撃態勢を作る布陣です。

 中盤から馬が面包の前面に進み、後の馬と連携しながら中央から攻めて行くと一方で、象が両辺から中央に向って攻撃していくものです。

 ここではキマ(漢側)対ウォナンマ(楚側)布陣の作りから見てみましょう。

 楚側の@「四9卒四8」は、絶対に必要な先手です。なぜかと言えば、それは「一9車」の道を開くためと、「七9兵」を孤立させるためです。「四1卒四2」へ行くと、漢側の「十2象七4」に進み、楚側の「四2卒」を取りに来る。すると、「四3卒」で「四2象」を取る。すると、漢側の「八2包」が「四2卒」を取る。結果、へたすれば「四2卒」と「四3卒」の2枚と漢側の象1枚との交換になるため、「四9卒四8」を指す。

 漢側のA「十8馬八7」は「八8包」の橋を作るためです。楚側のB「一8馬三7」は「三8包」の橋を作るためです。 

 漢側のC「八8包八5」と、楚側のD「三8包三5」は、それぞれのチャンを守るためです。

 漢側のE「十3馬八4」は、防護と攻撃に対処するためです。

 楚側のF「一2馬三3」は、「三2包」の橋を作るためです。

 漢側のG「十2象七4」は、「十1車」が進める横への進路を広げて攻撃の準備をするためです。

 楚側のH「三2包三4」は、チャンを守り守備を固めるためです。

 漢側のI「七1兵七2」は、「十1車」の縦への進路を開くためです。

 楚側のJ「一6士二6」は、「三4包」が「一6」に行けるようにするために移動します。

 漢側のK「七7兵七6」は、「八7馬」の障害物になるために移動させます。

 楚側のL「四5卒四4」は、「一7象」と「三7馬」が前に進出する道を作るために移動させます。

 漢側のM「十4士九4」は、チャンを「十5」や「十4」に行けるようにするためです。ちなみにチャンを一番下に下げる行為を「アングン」と呼びます。楚側のN「三4包一6」も同じ目的です。(朴健治・京都社協顧問、次回は布陣法3)

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