同胞の店
創作コリアンキッチン・サラン
(大阪市・生野区)
生野から世界に発信する料理を
創作料理が自慢のコリアンキッチン「サラン」。オーナーの金一九さん(38)と店長の李石さん(34)は、去年の10月に出会い、今年の5月25日から営業を始めた。
お店に入るとまず目に入るのが壁に描かれている「紫櫛(サラン)」の文字。オシャレな雰囲気で彩られた店内は、週末になると中高年や若い女性たちでにぎわう。子供連れにも安心なチャイルドルームまで完備されている。 焼肉店の職人として働いていた金さんは、いずれ自分で飲食店を経営するのが夢だった。そこで出会ったのが李さん。彼の朝鮮人としての気質、料理に対する姿勢にほれこんだのが店を出すきっかけとなったという。 「元々、食べることが好きで店長が作るものすべてに舌が合った。追い求めたのは一言で『男同士のロマン』。朝鮮人として生きていくという互いの意志がマッチした」(金さん) 「生野」という同胞たちが密集する地域では珍しい創作料理を手がけており、見た目から味まですべてにこだわった料理に客は舌をならす。 人気メニューは、プルコギ(980円)や野菜と牛肉とキムチの生春巻き(780円)など。こだわりの料理は自家製手打ち麺のサランレーメン(800円)とケジャン(1980円)だ。しょう油ベースで味付けされた渡りガニにヤンニョムがたっぷりかかって、食べごたえは十分。 「ここのケジャンは関西地区では、なかなか口にすることができないですよ」と金さんの奥さんである金尚美さん(35)は言う。 「生野から世界に発信する料理を手がけることをモットーに、老若男女や生野の同胞たちが気楽に集える場にもしていきたいですね」(金さん)(c) おすすめメニュー 韓国風鉄板焼きコース(2800円、チャプチェやチョレギサラダなど9種類のセットメニューが付く)。11月2〜22日までドリンクが半額になる「秋のドリンクフェアー」を開催中(日、祝除く)。 営業時間 午後5時〜12時、第1、第3木曜日休。大阪市生野区田島1―10―4(TEL 06・6758・5539) |