始めてみよう朝鮮将棋(2)

将、車、包、馬


◆駒の動かし方 1◆

(図@) 将は、中央にある宮城内では線にそって自由に動けるが宮城外には出られない(日本将棋の王はどこへでも行ける)。

 駒は1人16枚持ちます。多いようにも思えますが、種類は7種です。人間もみな性格が違うように、7種の駒もそれぞれに性格が違うばかりか、その役目も異なります。

 駒の性格をしっかりと覚え、それぞれの個性を生かした使い方をすることが上達のコツです。

 それではそれぞれの駒の性格を見てみましょう。

 7種類の駒の中で一番大切な駒は将(チャン、漢=ハンと楚=チョ)です。朝鮮将棋は相手の将を追い詰めて、動きを詰まらせることが目的のゲームです。つまり将を先に詰められた方が負けとなるので、自分の将を他の駒で守りながら残りの駒で相手の将を倒すのが朝鮮将棋というわけです。

(図A) 縦と横の直線であれば無制限に進めることができるのが特徴だ。また、図のように卒のような障害物があれば取ることができる。

(図B) 縦と横の直線であれば無制限に進めるが、必ず間の橋(駒)を1つ飛び越えなければ進めない。ただし、包同士は越えられないし、包で包は取れない。

(図C) 馬は、前後左右に一歩進み対角線上に進める。ただし、進む方向の中間に駒があればその方向へは進めない。

 将は中央にある宮城内では線にそって自由に動けますが、宮城外には出られません(図@)。王がどこへでも行ける日本将棋とは異なります。

 将の次に大切な駒は車(チャ)で、攻めに守りに活躍する一番強い駒です。

 縦と横の直線であれば無制限に進めるのが特徴(図A)。しかし、他の駒を飛び越すことはできません。宮城内では斜めに進むこともできます。

 車と同様、縦と横の直線を無制限に進めるのが包(ポ)です。しかし、車と違うのは他の駒を必ず飛び越さなければならないことです。ただし、同じ包同士越えること、取ることはできません(図B)。味方にとってはとても頼りになる駒だけに、相手にとっては怖い存在となります。

 馬(マ)は、前後左右に1歩進んで対角線上に進めます(図C)。ただし、その間に駒があれば障害物となり、その方向へ進むことはできません。
(朴健治・京都社協顧問、次回は駒の動かし方2)

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