そこが知りたいQ&A
新義州特区が設定されたが
国際的な金融、貿易、産業、観光地区に
Q 新義州特別行政区が設定されたが。
A 朝鮮最高人民会議常任委員会が9月12日に発表した政令で明らかになった。同時に6章101条からなる基本法も採択された。新義州市(平安北道)は朝中国境にあり、中国側の丹東市に隣接している都市だ。 24日の最高人民会議常任委員会総会で行政長官に任命された中国系オランダ人の楊斌(ヤン・ビン)氏(39)は、「特区は自由な資本主義社会になる。いかなる通貨も流通可能だ」と明言しており、香港をモデルにした「1国2制度」を目指すものとの指摘が大勢を占める。 Q どのような地域になるのか。 A 基本法によると、同区には50年の期限で独自の立法権、行政権、司法権が与えられ、「国際的な金融、貿易、商業、工業、先端科学、娯楽・観光地区」として整備される。23日に平壌で行われた基本合意書調印式に出席した金容述・朝鮮対外経済協力推進委委員長は、「新義州特区は世界的な貿易、金融、現代的な産業、遊興地区」になると語った。 ただ、外交事業は国家が行い、同区は朝鮮が委任した範囲内で対外事業を行う。パスポートは別に発給できるようだ。 Q PP区の住民になる条件は。 A 朝鮮公民としては、同区が組織される以前から居住していた者、同区の要求に従い区内の機関や企業に就職した者が該当する。外国人で合法的な職業を持ち、区に7年以上住んだ者にも、住民としての権限が与えられる。住民権を持っていない外国人でも住民と同様の権利と義務は担うことになる。当然のことだが、性別、国籍、民族、人種、言語、財産、政見、信仰などによって差別されることはない。 Q 外国企業の投資を奨励するということか。 A もちろんだ。基本法でも「投資家による投資を奨励する」(29条)、「企業に有利な投資環境と経済活動条件を保障するようにする」(31条)と明記している。同区の土地賃貸期間はとりあえず50年だが、この期間が終わった後も企業の申請に従って延長することも可能だ。 Q その際の労働力は。 A 基本的には朝鮮国内の労働力が使用されるが、必要な職種には外国人を使用できる。その際には区行政府の承認が必要だ。 Q 現在の準備状況は。 A 報道によると、鴨緑江ホテルに先週から特別行政区の組織委員会のオフィスが設けられ、本格的な活動に入ったそうだ。組織委員会は▽北新義州住民の南新義州への移住▽今月末に予定された楊長官の就任▽立法会議の構成―などを議論するとしている。 Q 新義州に隣接する中国の丹東地域に「韓国企業専用工業団地」が建設されるそうだが。 A 「韓国産業団地公団」と丹東市が5日、「韓中産業協力モデル工業団地造成」の契約を結ぶと、産業資源部が4日に発表した。地理的条件から、ここに工業団地が入れば、南の企業が新義州特区に進出する足がかりが設けられる。「韓国産業公団」側では、「衣類、電子、繊維、靴など労働集約型業種、現地資源を活用できる木材加工や水産物業種など40余りの企業が優先的に入るだろう」と話しているという。 |