北南芸術人による統一舞台
MBC公演団平壌公演
【平壌発=姜鐘錫、姜イルク記者】2回目の公演フィナーレを飾る舞台に、南の若者の間で人気を集めているグループ、ユン・ドヒョンバンドが登場。「朝露」「ああ統一コリア」などを熱唱した。
「私たちは初めて平壌にやって来ました。みなさんにとっては、ロック調の歌が多少耳ざわりかもしれませんが、同じ民族、大きな拍手をお願いします」 瞬間、会場に笑い声と拍手がなり響いた。 金色に染めた髪が混じるスタイル、耳になじまない曲調で歌う彼らではあったが、観客との間に距離はなかった。統一を志向する共通の思いを確認した出演者と観衆は1つになった。 「アリラン」を歌う最中、感情が激して一時歌えなくなったユンさんに、場内から激励の拍手が送られた。それに元気づけられ再び熱唱し始めた。 平壌市中区域に住むキム・ユンヒョンさん(22)は、「とても楽しい公演だった。とくに若い歌手のグループとは(統一志向の)感情を共有できたと思う」としながら、「わが民族は同じ血筋。統一はそう遠くないと確信しました」と語った。 今回の公演の主人公、リ・ミジャさん(=インタビュー)も2回の公演を通じて平壌市民に深い印象を残した。文化省の傘下機関で働く20代の女性は、彼女が還暦と聞いて驚いた様子。「統一のために熱唱する姿が印象的でした」と述べた。 北南のテレビ局が生中継
9月27日に行われた1回目の公演はMBCが、29日の2回目の公演は朝鮮中央テレビが生中継。統一への願いを込めた旋律が朝鮮半島各地に響き渡った。9月18日には東海線と西海線鉄道、道路連結着工式を南北同時に行った。21日には分断史上初めて、北南交響楽団合同演奏会が朝鮮半島全域に生中継されるなど、「北南同時進行」が1つの流れになっている。 2回に渡って行われた公演では南の歌手がヒット曲を次々披露したが、北で南の歌がテレビを通して「放映」されるのは非常に珍しい。南北が統一に向け共に歩んでいる良い雰囲気の中で、このことは北の放送関係者の間でも肯定的に受け入れられている。 「新たな慣例、伝統が生まれました」と北の放送関係者は微笑む。この流れを止めてはいけない、反統一勢力も止めることはできないとも強調した。 MBC公演団の歌手は、今回初めて平壌を訪れ、北側の芸術人と出会い共に舞台を飾った。公演の最後、北と南の出演者は再び共に舞台に立ち平壌市民と再会する望みを抱きながら全員で「また会いましょう」を合唱した。 最も記憶に残る公演、文化通じ和合の道を/「トンベクアガシ」を熱唱した歌手のリ・ミジャさんに聞く |