同胞の店

居酒屋・ごっつあん
(東京・北区)

旬の素材を生かした料理
自家製コチュジャンを使用


 同胞飲食店と言えば、焼肉屋が多い中、和食を中心とした、食べ物屋として22年前にオープンした居酒屋「ごっつあん」。もともとは、炉端焼きとしてスタートし、10年ほど前に今のスタイルとなった。

 「当時、焼肉屋はすでにあちこちにあったので、ちょっと違う店をやりたかったんだと思う」と、5年前に親から店主を受け継いだ金元賛さん(40)は言う。

 5時を過ぎると会社帰りの人で賑わう王子駅前。そうした客層から親しまれてきた「ごっつあん」の人気を支えているのが、なんといっても、値段と素材の良さだ。

 「別に、特別なメニューはないんですけどね」と、店主の金さんは言う。だが、昨今、冷凍ものですませてしまう店が多い中、自ら毎朝7時には、足立区の千住市場まで、その日提供する旬の素材を仕入れに行っているという。

 「新鮮さをとくにアピールしているわけではないですが、やはり、わかる人はわかってくれますね」(金さん)と、自信をのぞかせた。

 さらに、刺身や煮物、天ぷらなどをはじめとする和食は、30年のベテランという板前さんが担当する本格物だ。

 最近、とくに目立って人気なのが、朝鮮の家庭料理を意識したメニューとか。

 料理には、店主のオモニが作る自家製のコチュジャン、チョジャンを使用しているという。

 「日本人も最近は辛いものを平気で食べます。それに舌も肥えてきた。普通の焼肉屋では物足りないという人もここの味には、満足してくれてます」と金さん。

 話の最中に何度も「普通の店」を連発していたが、話を終えて調理場に入るといつしか真剣な顔になっていた。(嶺)

 営業時間  午後5時〜午前2時。東京都北区王子1―17―1。TEL  03・3914・2705

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