閑話休題

町田のミュージカル

広がる草の根交流


 去る19日東京都町田市にある、ひなた村カリョンホールで「Life  in  peace  part2  戦争を知らないわたしたち」というミュージカルが上演された。出演者は一般公募で集まった市民たち。このミュージカルは町田の戦後の歴史を、被爆経験のある中学教師、在日朝鮮人の過去と現在、64年米軍機が市内に墜落した事件などのエピソードを織り交ぜて演じた。脚本は個人ではなく、出演者たちが話し合いながら作成した。

 出演者たちは町田市の歴史をたどるうちに在日朝鮮人と朝鮮学校の存在を知った。その過程でさまざまな差別についても考えるようになった。

 西東京朝鮮第2初中級学校には2度訪ねて行った。結果、西東京第2の舞踊部の学生が劇中で朝鮮舞踊を披露することになった。出演者たちの懸命な心に打たれた学生たちは、次回は舞踊だけでなく劇自体に出演したいと申しでた。

 小さな日朝交流の実現だ。

 沖縄の名護市では平和と反基地を訴える「満月祭」が年に一回行われている。一昨年の7月から南朝鮮の米軍射撃訓練所のある梅香里という村でも満月祭が行われている。

 反対にソウル市龍山米軍基地前で94年12月から毎週行われている「金曜集会」が、00年8月から沖縄の浦添市で行われている。

 ミュージカルをやりとげた町田市の人も舞踊部の学生も反基地運動家も、暮らしの中で感じたことを「素直にわかちあっただけ」と控え目に話す。だから「うらごころ」も「打算」もない。

 こうした草の根交流が各地に根づいて欲しいと思った。(香)

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