2002年、2組の双子から

セヘ ポクマニ パドゥセヨ
(新年あけましておめでとう)


 2002年。上から読んでも下から読んでも2002年、しかも2が2つ。ということで、2組の双子にスポットをあててみた。(文聖姫記者)

呉里恩・里奈ちゃん(3ヶ月)

呉里恩ちゃん(右)里奈ちゃん(生後3ヶ月)。家族の愛情に包まれすくすく育っている

 神奈川県に住む呉守哲さん(37・自営業)、申月仙さん(30・主婦)夫妻に双子の女の子が生まれたのは昨年9月18日。里恩、里奈と名づけられた。名前は夫婦で考えたが、月仙さんの意見が大幅に取り入れられた。

 2人は昨年1月に結婚式を挙げた。「出会ってから、結婚、そして出産と、あっという間に過ぎた感じ。いつの間にか双子のオンマになっていました」と月仙さんは微笑む。

 生まれてからまだ3カ月しかたっていない2人。誕生時の体重は里恩ちゃんが2376グラム、里奈ちゃんが2552グラム。

 昨年、同胞社会を取り巻く環境は以前にも増して厳しかった。

 「これからも厳しいことが待ち受けているかもしれないけど、日本社会で朝鮮人として、たくましく、堂々と生きていってほしい」というのが夫婦の願いだ。

 孫の顔を見るのが何よりも楽しみという祖母の陳年奉さん(67)。「最近よく笑うようになりました。孫は『薬』とはよく言ったものね」

 「一人息子が結婚して肩の荷が下りました。子育ても若夫婦が協力し合ってきちんとやっているようで、安心です。朝鮮ミョヌリ(嫁)でよかった」「孫には健康に育ってくれればそれ以上言うことありません」と笑顔が絶えない。

 今や呉さん一家の主役は完全に里恩ちゃん、里奈ちゃんの2人のようだ。

厳健太・康太くん(3歳)

昨年末、満3歳を迎えた厳健太くん(左)と康太くん。健康に育ってほしいとの両親の思いが名前に込められている

 神奈川出身の厳昌明さん(40)、愛知県出身の尹鳳愛さん(34)夫妻にも、双子の息子がいる。厳健太君と康太君。1998年12月21日生まれの満3歳。生まれた時は未熟児だった。名前は健康に育ってほしいと、厳さんがつけた。

 厳さんは大学まで日本の学校に通った後、日本の企業に就職。その後、27歳で独立し自分の店(焼き鳥店)を構えた。

 店の経営も軌道にのり、すべてが順調に進んだが、両親の願いは「結婚」の2文字。厳さんは同胞との結婚を切実に望む両親の気持ちを尊重、同胞女性と積極的に見合いした。そんな時、チラシで知ったのが地元の同胞結婚相談所。早速入会した厳さんに2年目にして尹さんとの運命的な出逢いが訪れる。

 厳さんの理想のタイプは、「明るく家庭的でありながらも、自立心の強い人」。尹さんはまさに理想に適っていた。

 尹さんの誕生日と結婚記念日には必ず花束を抱えて帰宅するという厳さん。そんな優しさに、子育てと家事に追われる尹さんの疲れは癒される。

 そして、健太君、康太君の成長も、夫婦にとっては大きな楽しみだ。

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