「子供の頃から見よう見まねで料理を作っていました。独立して何ができるか考えた時、好きな料理人への道を自然と選んでいたんです」と語るのは、若干３２歳のマスター、孫康浩さん(写真中央)。大学在学中から板前修行を積み腕を磨いてきた。

　まず驚くのが、既存の日本料理店とは一線を画す、カフェバー風のスタイリッシュな店内。客層のほとんどを占める２０〜４０代の女性のし好を意識してのものだ。「若い女性客がリラックスできるくつろぎの空間を目指している」といい、玄関で靴を脱ぐのも孫さんのアイデアだ。

　料理は、堅苦しいイメージのある懐石料理をリーズナブルに親しめるようにと考案された「創作和食」。揚げ出し風クリームコロッケなど、和と洋をセンスよく取り混ぜる。どれも競合他店に比べて低価格。味とボリュームにうるさい地元客の舌をうならせる。「意外な調理法に喜ぶ顔を見るのが楽しいですね」。

　また、メニューに中国茶を取り入れているのも大きな特徴。茶葉も茶器も現地から取り寄せた本場の一品で、このお茶を目当てに訪れる女性も少なくないようだ。

　結婚を間近に控え、今月末には新長田の新居に引っ越すという孫さん。心機一転、店の繁盛に情熱を傾ける。(根)

　おすすめメニュー  サーモントロ刺身（６００円）、水餃子（６００円）、蓮根まんじゅう（６５０円）

　営業時間  午後１２時〜２時（ランチタイム、土曜・祭日休）、午後２時〜５時（ティータイム）、午後５時〜11時（食事、１０時３０分オーダーストップ）。日曜休。神戸市長田区浪松町２―１―１５  サンハイツ鷹取１Ｆ。ＴＥＬ  ０７８・７３３・１６３９。

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