2001年民族統一大祝祭に参加して

李博之(総聯愛知県本部国際部長)

在日も自主統一の主人公


 私はさる8月14〜15日、平壌で開かれた「2001年民族統一大祝祭」に、在日朝鮮人代表団の一員として参加した。

 統一大祝祭は、金正日総書記がロシア訪問を通じて全朝鮮民族の自主的な統一意志を内外に大きく示した時期と重なり、私たちに統一へのより大きな信念を与えてくれるものとなった。また、金日成主席が明らかにした自主統一の方向と方途を金正日総書記が集大成した祖国統一3大憲章の記念塔が平壌の統一街に建てられ、その前で開かれたという点でも大きな意義があったと言える。

 北と南、海外の同胞、4000人あまりが平壌で一堂に会し、6.15共同宣言のもとで民族自主統一運動に力を合わせていくことに合意したこと、とくに南の各階各層から220余の政党、団体の代表が300人以上という規模で参加したことはかつてなかったことである。

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 祝祭の開幕式の時である。会場である3大憲章記念塔まで統一街を行進しようと私たち海外同胞が待機していると、南の代表が各団体の旗を掲げて私たちの前に現れた。その時の感動は、何と表現していいのか分からない。

 私自身、共和国であれだけ多くの南の代表を見たことは初めてであるし、それぞれほぼ同規模の北と南、海外の代表が同規模で3大憲章記念塔に向かって行進する姿は、まさしく祖国統一への押しとどめることができない流れを象徴しているようであった。

 万寿台芸術劇場で行われた歓迎宴の場で、私は南の労働組合の代表たちと同じテーブルについた。彼らと私は同胞愛あふれる握手を交わし、「(統一の)ウィハヨ(ために)」と大きな声をあげて乾杯を交わした。

 そのうちの1人、ある労組の委員長は、かつて労働運動と統一運動で3回も拘束されたことを誇りに思うこと、自らのたたかいによって今回の訪北を勝ち取った喜びを熱っぽく語ってくれた。彼は、総聯の活動についてもよく知っており、まさしく祖国統一のために長年たたかってきた私たちに対する賛辞を惜しまなかった。

 彼らは北の芸術家たちの民族性あふれる公演にとても感動した様子で、心からの拍手を送っていた。

 私は彼らとの交流を通じて、改めて自らの民族を誇りに思う民族自主意識の大切さを痛感すると同時に、民族を愛する心、民族の統一を願う心さえ持っていれば北、南、海外のどこで生活しようがすぐに意志をひとつにすることができると実感した。

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 現在、北南政府当局間の対話は停滞を余儀なくされているが、民間の交流、接触はかつてなく活発化している。

 今回、12年ぶりに平壌を訪れた林秀卿さんはかつて単身で訪北した時と比べると今回、南の政府の許可を得て多くの仲間と再び北を訪れることができたことは隔世の感があると話し、これは昨年の6.15共同宣言によってもたらされたものだと言った。そして、過去の北、海外の同胞との「出会い」が統一への信念を固くしたものであったなら、これからの「出会い」は統一を確固とした現実にする「出会い」にしなければならないと述べた。

 まさしくそう思う。北、南、私たち海外同胞が6.15共同宣言を履行する意志を確認し、その実践のために語り合う「出会い」が多ければ多いほど統一は現実のものになっていくであろう。統一とは、どこに住んでいようと私たち民族自身が私たちの力で、その知恵で、その汗で成し遂げるものである。

 私は今回の祝祭に参加して、海外同胞もまさしく統一のための実質的な力量であることを再確認した。共和国を訪れた各国在住同胞は、口を揃えて北の海外僑胞政策を支持し、民族自主意識に基づいた統一運動の発展に努力していた。そしてその動きは、同じ意識を持って運動を展開している南の同胞たちに大きな勇気と励ましを与えてきたと思う。

 祖国分断後、私たち在日朝鮮人運動が一貫して主体性と民族性を守ってきたのは、祖国統一のため、その力量発展のためであったとも言える。

 統一への里程標である6.15共同宣言が結実しつつある今こそ、私たち在日同胞は自主統一の主人公であるという自覚を確固と持ち、これまでの成果と培ってきた力を総結集してその実現に向けて立ち上がらなければならないと思う。

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