本社記者平壌レポート

2001年民族統一大祝祭

12年ぶりに平壌を訪れた「統一の花」林秀卿


12年ぶりに訪朝した南朝鮮の元学生活動家、林秀卿さん


 21世紀最初の光復節に、平壌で開幕した2001年民族統一大祝祭。南の220余の政党、団体の代表らおよそ300名を含め、4000余人が参加する一大統一祭典となった。

 各界各層による集会、統一フォーラム、展示会、芸術公演など多彩なイベントは、全同胞の統一意志を内外に示し、6.15共同宣言のもと自主的な統一運動を進めていくうえで、大きな役割を果たしたといえる。

 今回の祝祭で注目を浴びた人物の1人に、林秀卿さんがあげられる。

 89年に平壌で行われた第13回世界青年学生祭典に、「全大協」の代表として参加した林秀卿さんは、「12年ぶりに平壌に来てみると、当時のことが昨日のことのように思い浮かびます。白頭山から板門店まで行進したこと、ハンスト闘争を繰り広げた日々、温かく私を迎えてくれた同胞たちの姿…」と、感慨深げに話した。

 林秀卿さんは今回も祝祭参加者らに温かく迎えられた。北と南、海外の同胞アーティストによる芸術公演の舞台に立った彼女に、会場からは割れんばかりの拍手喝采が送られるなど、行く先々で歓迎された。朝鮮の人々は今でも彼女を「統一の花」と呼んでいる。

 電子イオン専門学校に通うキム・ソンチョルさん(33)は、「この祝祭で彼女に再会できて本当にうれしい。南の代表らがみんな合法的に来たという事実からも、6.15北南共同宣言発表以来、統一がすぐそこまで近づいていることを実感しました」と興奮冷めやらぬ口調で話していた。

 一方、在日朝鮮青年学生代表団の団長として祝祭に参加したムン・ダルスンさん(33)は、12年前平壌で林秀卿さんが闘う姿を目撃した1人。

 「12年ぶりに堂々と平壌に来た彼女を見ると、当時の感動がよみがえってきます。今回は彼女1人ではなく、300人を超える南の人たちが平壌を訪れました。こんなに多くの北と南、海外の青年たちが席を一緒にするのは初めてではないでしょうか。今日の再会は過去の闘いのたまものだと思います」

 祝祭は北と南、海外の全同胞の統一への思いを1つにした。
【平壌発=姜イルク記者】

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