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新報を読んで変わる自分

崔美澪


 高校生になり、中学校の時とは生活が少し変わった。あまり先生に頼らず、できるだけ自分の力で何でもしようと思った。

 4月に朝青員になった私は、班で宣伝部を務めることになった。結構簡単に考えていたが、実はすごく大変な仕事だ。

 宣伝部の主な仕事は朝鮮新報を使っての学習である。週3回刊行される新報の内容を、各クラスに入り説明するのだ。

 私たち宣伝部は、昼休みに図書室に集合する。そして、金有燮先生の早口の説明を必死に聞き取る。先生の言う重要点を、記事のすみにどんどん書いていく。あっという間に新聞が赤ペンで埋まっていく。

 そして、それを題材にして放課後、違うクラスに行き、みんなの前で説明する。上級生の視線が一気に集まり、緊張するせいか、説明を始めると言葉がうまく出てこず、あたふたしてしまうこともある。やっと説明し終わり、教室から出て、気持ちを落ち着かせてもう一度新報を見てみると、言い忘れを見つけたり、もっと別な言葉があったのに、などと反省することも多い。そして、「今度こそは」と思う。

 授業中、先生が新報の内容について話すことがある。前で説明したはずのことが、みんなの頭に入っていないこともある。そんな時は少しガッカリする。自分だけが内容を理解し、それを伝えたという自己満足に浸っていただけなのか、とため息が出る。自分自身はみんなに説明するためにがんばって先生の話を聞いているが、私の説明をみんながどれだけ聞いてくれているのかと思うと少し不安だ。

 こんなに大変な新報を使っての学習だが、やっているうちにどんどん変わっていく自分に気づいた。まず前に比べてニュースに興味を持つようになった。

 今、教科書問題、朝米関係、過去の清算問題など、私たちに関わることがマスコミでたくさん報道されている。こうした問題は朝鮮新報でもよく取り上げられる。私は自分なりにニュースや日本の新聞をかなり見ていたつもりだが、新報を見るまで分からないことがたくさんあった。

 日本のマスコミとはまた違う視点で物事を見る朝鮮新報には、私たちの身近で起きる出来事や祖国のことがギッシリ詰まっている。

 説明の仕方も近頃では少しうまくなった。でも、まだまだもっといい学習ができるはずだと思っている。これからも、より分かりやすくみんなに伝えるためにがんばろうと思う。(チェ・ミリョン  北海道朝鮮初中高級学校高級部1年)

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