同胞コミュニティー東西南北

民族教育の場を守りたい

山形  土曜児童教室

ここに注目!

米沢、天童、庄内の3地域で
生徒の家や店で授業
モットーは明るく、楽しく、元気よく

 山形県にはウリハッキョ(朝鮮学校)がなく、仕方なく子供を日本の学校に送っている親、ウリマル(朝鮮語)を習いたくても習えない子供たちがいます。

 そこで、朝青山形県本部では2年前から、日本学校に通う同胞児童・生徒らにウリマルを教える土曜児童教室を開いています。現在は米沢、天童、庄内の3地域で12人の子供たちが習っています。

 私は昨年から米沢と天童の2ヵ所で講師を務めていますが、当初は、東北朝鮮初中高級学校(宮城県)を卒業したばかりで経験もない自分が講師としての役目を果たせるかどうか不安でした。

 でも楽しくのびのびと勉強し、「ソンセンニム(先生)!」と慕ってくれる可愛いい子供たちの顔を見ると、自信と責任感を持ってやらなければと自分を叱咤(しった)激励するようになりました。「明るく、楽しく、元気よく」をモットーに、授業には毎回いろんな遊びもおりまぜています。

 授業は、子供たちの家や父母らが営む焼肉店などで行っていますが、みんな優しく接してくれ、また送迎も兼ねて授業に付き添う父母らの姿を見るたびに「地域のトンネはこのように温かい同胞たちの手で築かれ、守られていくんだ」と実感します。

 私は、東京の朝鮮大学校に進学してウリハッキョの「ソンセンニム」になるのが夢でした。しかし、家庭の事情で朝大には行けませんでした。中学校は日本学校に通い、そのたった3年間、ウリマルを忘れてしまったという経験があるだけに、民族教育が在日同胞にとって重要で、かけがえのない貴重な宝物だという思いは人一倍強く持っています。

 地域で子供たちにウリマルを教えるという重責を担っていることを誇りに思いながら、山形同胞社会の未来、山形での民族教育の場を守っていくため、今後も一人でも多くの同胞児童・生徒たちにウリマルを教えられるよう頑張りたいと思います。(講師・崔真美)

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