朝鮮・富強製薬が開発した「クムダン−2」注射液
幅広い疾患に/世界12ヶ国で販売
【平壌発=金三永、姜イルク記者】朝鮮・富強製薬会社が開発した「クムダン―2」注射液。幅広い疾患に早くよく効く「万能薬」として大評判を呼んでいる。主成分は、開城高麗人参から抽出した糖体と若干のアミノ酸など。副作用のない植物性高麗薬だ。急性・慢性肝炎、肝硬変による腹水、すい臓炎、大腸炎、ポリープ、神経痛、胃・十二指腸潰瘍、胃炎、虚弱症、不眠症、胃けいれん、臓器出血、悪性感冒、自律神経障害、アレルギー性皮膚炎、一部のガン疾患、歯痛、不整脈、てんかん、肋膜炎、発育不全による不妊症などの諸症状に大きな効果が現れており、朝鮮国内はもとより、中国、ロシアや東南アジア各国で爆発的に売れているという。
日本での手術を中止 「かかっていた日本の医者が驚いていた」と話すのは、女性同盟京都・右京支部梅津二分会の姜栄子分会長(63)だ。 姜さんは昨年10月頃、静脈瘤からくる関節炎を左足に発症した。今年になって歩けないほどに病状が悪化し、今年5月に手術を予定していたが、その直前の4月中旬に平壌に行く機会があり、平壌親善病院で「クムダン―2」による治療を受けた。 「注射を打ち始めて3日目で効果が現れ始めた。それまでまったく力が入らなかった左足の親指に力が入るのに気づいたときは本当に驚いた。日本でいくつかの病院を回り色々試してみても、症状は悪化するばかりだったのに」 杖なしでは歩けなかった姜さんだが、日本には自分の足で歩いて帰ってきた。手術は中止した。血液検査をすると、高かったコレステロールと血糖値が正常値になっていた。顔色もよくなり、肌もつるつるだ。 6月中旬から再び平壌で治療中の姜さん。症状はますます好転しているという。 国際的にも高評価 「クムダン―2」注射液は朝鮮の富強製薬会社が開発し、1996年12月に朝鮮保健省の認可を受けた。以来、評判が評判を呼び、同社には感謝の手紙が続々と舞い込んでいるという。 チョン・スンフン社長は「全国各地から、この『クムダン―2』のおかげで病気が治ったという感謝の手紙がすでに数千通も届いています。いまや朝鮮で『クムダン―2』と言えば、よく効くいい薬だとみんな知っています」と話す。 これまで約1000人の臨床実験を経て数100万人がこの注射薬を使ったが、富強製薬会社の発表によると、症状に何らかの好転が見られたのは実に100%。完治率は89.6%にもなる。 2000年11月〜2001年1月、シリア保健省の主催で開かれた国際薬品臨床検討コンテストで、「クムダン―2」を使った50人の患者はすべて完治。「クムダン―2」は、米国や日本などの有名な製薬会社の製品を抑えて1等となった。さらにコンテストで他社の薬を使って効果のなかった患者たちが、コンテスト後に「クムダン―2」を使って完治するという結果まで出た。 国際的にも評価は高く、ドイツ、中国政府も認可。アジアと中近東を中心とした12ヵ国、200におよぶ薬局や病院で販売され、好評を博している。 ライバル≠ヘなし 「クムダン―2」注射液には、特別な方法で栽培した開城高麗人参から抽出した糖体(サカライド)と若干のアミノ酸、軽希土類と微量の金、プラチナなどが含まれている。そのうち、サカライドと軽希土類セリウム、ランタン、プラセオディミウムなどは、世界各国で長年研究され、その薬効と無害性が証明された成分だ。 金策工業総合大学希土類研究室のリ・スンチョル室長、平壌市第2予防院のパク・ウォンデ医師、キム・シンギル薬剤師、富強製薬会社のチョン・スンフン社長、ハン・ヨンゴン社員からなる研究チームは、これらの成分をうまく調合すれば、それぞれ単独で使う場合よりも強い薬効が現れることを確認し、研究を重ねた末、最適な調合の比率を発見した。 チョン社長は、「使ってみれば効果はすぐに実感できるだろう。病気を一時的に抑えるのではなく、根本から治す薬だ。競争相手になる薬は今のところ世界のどこにもない」と豪語する。 日本では市販されていないが、朝鮮国内では高麗ホテルと羊角島ホテルで販売されている。 (関連記事) |