京都・ウトロの立ち退き問題、現地で集会

まちづくりプラン℃タ現、トンネを守ろう


 日本居住福祉学会第2回研究集会「ウトロ集落を見て、住民と語る−強制立ち退き問題を考える−」(主催=日本居住福祉学会、協力=ウトロ町内会・地上げ反対!  ウトロを守る会)が8日、京都市の城南勤労者福祉会館で開かれた。

 ウトロとは京都府宇治市の在日同胞集落の地名。解放前、軍用飛行場建設に強制連行された同胞がそのまま住むようになった。

 しかし、87年にウトロの土地を購入した不動産会社は89年、何も知らない住民らに突如立ち退きを要求する訴訟を起こした。住民たちは、日本政府の責任を追及し自らの居住権を主張してたたかったが、全員敗訴し、立ち退きが確定した。

 いつ土地明け渡しの強制執行が行われるか分からない状況のもと、同胞たちはコミュニティーを守るための方途として「ウトロまちづくりプラン」をまとめ、その実現を京都府と宇治市に促している。

 集会では、厳明夫・ウトロ町内会副会長が経過報告したのに続き、「ウトロの現状と今後の課題」と題してウトロを守る会事務局の斉藤正樹さんが発言した。

 斉藤氏は、「もっとも重要なことは住民が団結して『強制立ち退き』とたたかう決意を固めること」と強調。「日本政府や地方行政の責任で『まちづくりプラン』を実現することを目指す以外に問題は解決できない。その基本理念をはっきりさせてたたかっていこう」と訴えた。

 さらに来月、国連の場でもこの問題を訴えると報告した。集会後、焼肉を囲んだ住民との交流が行われた。

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