同胞の店
居酒屋・くれしま
(京都市左京区)
朝、中、和、洋/何でもそろう
串かつ、焼き鳥からお造り、焼き魚、酢の物、寿司、明太子スパゲティーに創作料理までバラエティーに富んだメニューを展開している。
豊富なメニューのなかでもひときわ目を引くのが、オーナーの呉元順さん(53)が母や姑から受け継いだという朝鮮料理の数々だ。最近流行りのタッカルビやチゲ鍋、毎週白菜25個分は漬けるという呉さん自慢のキムチまで専門店顔負けの品がそろっており、地元の京大生はもちろん南朝鮮や中国からの留学生にも好評を得ているという。 「タッカルビ」は鉄板で焼くのが一般的だが、ここでは大阪名物てっちゃん鍋用の底が浅く四角い鍋を使う。「あぶらが逃げず、鳥がジューシーに仕上がる」(呉さん)のだそうだ。ボリューム満点のうえに値段も2人前で今どき980円という驚きの安さ。 「チゲ鍋」(680円)もおすすめだ。鶏がらでだしを取ったあっさりしたスープに、野菜としいたけ、えのき、アサリ、てっちゃん、卵、キムチが入っている。見た目は口から火を噴きそうなほど辛そうだが、口に運んだ瞬間ほっとするような甘さを感じるのは「桃やリンゴなどを隠し味に使って漬ける自家製キムチからエキスが出ているから」と呉さん。冷房や冷たい食べ物などで冷えがちな体も温まるので夏バテ防止にぴったりの一品だ。 一乗寺で屋台から始めて25年。今月15日には6店舗目(烏丸店、大丸前)がオープンした。兄妹5人とその家族で切り盛りし、呉さんが全店舗の指揮を取る。自ら市場に足を運ぶ毎日の仕入れも創業以来、一日も欠かしたことがない。「 おいしかった。また来るよ』のお客さんの一言が生きがい」と語る呉さんの笑顔が印象的だった。(花) 「新報見た」で8月いっぱいワンドリンクサービス おすすめメニュー レンコン団子(400円)、牛すじの煮込み(380円)。 営業時間 午後5時〜午前1時、木曜休(座席数300)。京都市左京区吉田泉殿町1。TEL 075・722・8559。 |