総聯19全大会の方針どう実践するのか−傘下団体担当者に聞くC

留学同中央  朴栄致委員長

同胞学生の過半数網羅を


100人規模の訪問団

 留学同が掲げる大きな目標は、2004年に開催が予定されている総聯第20回全体大会までに日本の大学、専門学校に通う同胞学生の過半数を網羅することだ。現在の同胞学生数は、大学生が7800人、専門学校生を含めると約1万人になる。

 第1段階としてまず、同胞社会に留学同の存在をよりアピールしていきたいと思っている。

 そのために、毎年夏に行われている留学同祖国訪問団事業と、12月8日に東京・日比谷公会堂で開催予定の「民族サラン(愛)―同胞学生大コンサート」(仮称)の2本を活動の大きな柱にするつもりだ。

 祖国訪問団事業は今年で20回目を迎える留学同の恒例イベントだが、今回初めて日本の高校に通う同胞生徒を対象に加え、100人規模で行う。民族文化体育コースやウリマル(朝鮮語)学習コースなどの4コースを企画、これまでとは違った形で行われる。

 コンサートは「若い世代が民族性を守っていく」ということを基本コンセプトに、全国の留学同盟員が出演し文化公演、演劇、ウリマルスピーチ、100人規模のサムルノリなどを披露する予定だ。

 差別意識が根強い日本社会で、コリアンとして堂々と生きていくことをアピールする「宣言文」も発表したいと思っている。

支部の数増やす

 第2段階では、「留学同に入りたい」と望む学生を増やすのが目標だ。民団系などの学生たちも幅広く網羅していきたい。

 ファッションが流行するように、まずは同胞学生の中で「留学同ブーム」が起き、少しずつその数が増え、最終的には過半数を超えるという風になれば理想だ。

 そうなれば、全国各地に留学同本部、支部の数も増やせるだろう。

 現在全国で、9の本部、各地域と大学に25の支部と23のコリアン学生サークルが運営されている。今年中に10番目の本部として中・四国本部の設立を予定しており、6月の北海道支部結成に続き、北陸支部が結成される予定だ。目標は、全国各地に留学同の支部を設立することだ。

南の留学生と交流も

 重要な課題は、同胞学生たちにいかに民族性を与えられるかだ。自我の中に民族心が芽生え、それを自覚し、「コリアン」である自分を認める――。そのきっかけを提供していきたい。

 今後、日校在学朝鮮人学生会を中心とした日高生や、朝鮮大学校生徒らと交流できる場をたくさんつくっていきたい。

 また、留学同からより多くのインテリを輩出したい。大学で専攻する分野の学習力と知識を高め、研究成果をあげて祖国の発展に役立ててほしい。

 留学同の活動舞台は主に日本の大学だ。学内では南をはじめ各国の留学生と接する機会が多い。こういった環境を生かし、お互いに友好を育みながら、朝鮮人としてのアイデンティティーを確立していくと同時に、世界中に私たちの支持者を増やしていきたい。(文責編集部)

日本語版TOPページ

 

会談の関連記事