同胞コミュニティー東西南北
民族の一員として、全卒業生の交流を
立命館大学ウリ同窓会
ここに注目! |
◆雑誌「玄海灘」発行 |
◆ヤング、ミトル、シルバー別の部会活動も |
◆在学生に奨学金 |
◆留学同など後輩の学業手助け |
立命館大学(京都)ウリ同窓会は、思想や信条の違いの壁をつくるのではなく、コリアンの卒業生全員が同じ民族の一員として隔たりのない交流をすることを目的に1952年に結成されました。同窓会では、留学同をはじめとする後輩学生たちの学業の手助けや、末川博総長(47年就任)以来、苦学するコリアン学生に対して温かい手を差し出してくれた母校の発展にも尽くしています。
来年は創立50周年を迎えます。この間、総会や新年会・忘年会などの定例行事のほか、京都の史跡を巡る史跡散歩、囲碁大会、ゴルフコンペなども行ってきました。地道で着実な努力が必要でしたが、なかでも意義が大きいのは、座談会や論文、寄稿文などを紹介した雑誌「玄海灘」の発行です。現在5号まで出していますが、その中の記事がきっかけとなり、戦時中の学徒出陣を拒否して退学になった同窓生に対して大学側から謝罪があったうえ、半世紀ぶりに彼らに卒業証書が授与されたこともありました。このことは新聞にも報道され、いくつかの大学が後に続きました。 また95年には3000万円の予算(10年間)で学業顕彰金基金を設立し、以来毎年10人のコリアン在学生(南朝鮮からの留学生も含む)に奨学金を支給しています。 課題も少なからずあります。なかでも会員の年齢層が広がり、総会などへの若い世代の参加が少ないことです。対策として、年代別にヤング、ミドル、シルバーの3部会に分けて、部会独自の活動も行っています。 いまだ不十分ですが、それでも創立50周年事業に若い世代が積極的に参加するよう、「玄海難」6号の発行などの準備を進めています。同窓会がよりいっそう充実した会となるよう、引き続き努力していきます。(李建徳・事務局長) |