本社記者平壌レポート

今年の「6.25」は端午節


大城山で端午節を祝う平壌市民


 6月25日は「米帝国主義反対闘争の日」。51周年を迎える今年は対共和国敵視政策を推し進めるブッシュ新政権の発足に伴い、10年ぶりに反米キャンペーンが大々的に行われた。20万人規模で行われた平壌市群衆大会をはじめ、各地の工場、企業所、協同農場、学校などで反米大会が開かれた。

 一方で今年の6月25日は端午節でもあり、大城山遊園地には例年のように多くの市民が家族や親友、職場仲間と共にやってきて端午節を祝った。

 傍目にはごく普通に祝日を祝っているように見える市民たちではあるが、内には米国に対する敵対心を秘めていた。

 「ここに来ようかどうしようか迷いました。米国が戦争を引き起こした今日はわが民族にとって恨みの染み込んだ日ではないですか。でも結局、米国のせいで祝日も祝えないとしたらあまりにも惨めでしょ」と話すのはコ・ミョンスンさん(40)。

 市民たちの反米機運を反映するように、この日遊園地のアトラクションで一番人気だったのが、「手榴弾投げ」。

 このアトラクションは日帝と米帝の絵が描かれた板に木の筒を投げ当てるというものだが、米帝の絵が描かれた板の前には長蛇の列ができていた。

 「ここで7年間働いていますが、こんなに混んでいるのははじめて。いつもは学生や子どもしか来ないんですが、今日は大人たちも米帝めがけて思いっきり投げていましたよ」とリ・チュンランさん(25)は言いながら、「私たちが米国のせいでどれだけ電力問題で困ったか。にもかかわらず米国は私たちの当たり前の要求を無視して、わが国の自主権をじゅうりんするような要求を突きつけて会談を再開しようと言っているのだから話になりません。本当に我慢がなりません」と続けた。市民たちは米国の話題を出すと一概に憤慨し大騒ぎとなった。しかし、市民たちの結論はみな一致していた。

 「なんだかんだ言っても、結局は米国が折れるしかないさ」とコ・ミョンスンさんのしゅうとで、戦争経験者のパク・サンリョンさん(63)は、孫たちに囲まれながら豪快に笑った。【平壌発=姜イルク記者】

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