「つくる会」教科書を使うな

第15回教育文化フォーラム


 第15回教育文化フォーラム−「『つくる会』歴史・公民教科書を徹底検証する」が6月3日、東京都千代田区の日本教育会館で行われた。

 上杉聰関西大学教授が歴史教科書、中島通子弁護士が公民教科書についてそれぞれの問題点を指摘した。

 上杉教授は「つくる会」教科書が「皇国史観」に基づき「神話」を必要以上に扱ったり、戦前の「教育勅語」を評価している点を厳しく批判。

 また朝鮮侵略を正当化するなど子供たちに誤った歴史観を与える記述が全体を貫いていると指摘した。

 さらに今回の検定で他社の教科書検定を厳しくすると、「つくる会」の教科書の検定意見が多くなりすぎるため、検定基準が下がり、教科書全体が改悪されたと批判した。また授業のガイドとなる「教師用指導書」には検定がなく、教科書会社が思い通りに記述できるという驚くべき実態が紹介された。

 質疑応答では地域のPTA、現場教員、住民がどのように「つくる会」教科書に反対していくかについて意見交換がなされた。

 なかでも注目を集めたのが中野区の例。区内小中学校のPTA、教師、校長、区民の各代表が集まり、教科書調査会を開き、結果を都に報告し、また教科書採択時には学校側が父母に教科書を選んだ理由について説明をするという。

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