6.15北南共同宣言から1年

統一への道実感する在日同胞


 歴史的な6.15北南共同宣言発表から1年になる。以前では考えられなかった大きな変化が在日同胞社会でも起きた。第3回まで実施された総聯同胞故郷訪問団事業はその象徴とも言えるものだ。各界の在日同胞から話を聞いた(社会・生活、時事欄に関連記事)。

全同胞が力を1つに

第1次総聯同胞故郷訪問団に参加

厳応龍(75、総聯福島県本部顧問)

 強制連行によって日本に渡った日から57年。「故郷訪問」の夢が現実になった。姉との再会を思い出すと、今でも涙が止まらなくなる。

 訪問期間私は、金正日総書記が下した英断によって、歴史的な北南首脳会談が実現され、北南共同宣言が発表されたこと、日本に住む同胞たちも離散家族だという総書記の言葉により故郷訪問が実現されたことを思い、胸が熱くなった。

 私は、全朝鮮人が統一の実現へ向けて力をひとつにしなければならないと思う。私もその一人として、愛国心を抱きつづけていく。

民族の誇り守り堂々と

昨年12月ソウルで公演

金明姫(31、金剛山歌劇団司会者、歌手)

 昨年12月、金剛山歌劇団初のソウル公演の出演者として私は生まれて初めて故郷に足を踏み入れた。解放後、1世の祖父や父が行けなかったあの故郷にだ。

 南の同胞は、日本で生まれ育った3、4世がウリマルを話し、民族の舞踊を舞い、民族楽器を奏でる姿、つまり、民族の誇りを守ってきた在日同胞、総聯の活動に敬意を表してくれた。

 ソウル公演を通じて、私たちの歌、踊りや音楽が分断の痛みを癒せると確信した。統一への希望を与え、6.15共同宣言実践へとつなげていく芸術活動が歌劇団の使命だと思っている。

新世代の手で新時代を

洪昌守防衛戦応援団でソウル訪問

高元亨(42、大阪青商会会長)

 昨年の6.15共同宣言を機にとくにスポーツや芸術面で様々な北南交流が進んでいる中、私たちまで応援団としてソウルに行けるようになるなんて、時代の変化と、その流れの一貫性を実感した。

 今後、統一への流れの中で、高齢の一世同胞をはじめもっと多くの人が行けるようになればいい。そのためにも、私たち若い世代が統一への道を切り開いて行かなくてはならない。

 大阪では、民団など幅広い同胞との交流が盛んだ。われわれ青商会も定期的に交流を続けているが、思うことはみな一緒、「民族」と「統一」。私たちが新しい時代を作って行くのだ。

願う者みなが寄与を

キム・ヨンジャ平壌ソロ公演を観覧

金浩彦(77、在日本朝鮮人平和統一協会副会長)

 平壌滞在中、「4月の春親善芸術祭」に出演した南朝鮮の歌手、キム・ヨンジャさんのソロ公演を観覧し、北南間の和解と交流が進んでいるということを実感した。同じ民族同士、力を合わせて統一を実現させていくことを基本精神とする6.15共同宣言の生活力の表れだ。

 平壌の舞台に立つことは、キムさんの5年前からの夢であり、それを知っていた金正日総書記の招待で実現した。統一を願うものなら誰でも統一に寄与することができるという道を築いたものとも言えよう。キムさんは北を訪れたことを誇りに思い、今後も芸術を通じて統一の懸け橋を築いていきたいと述べていた。私も統一のために全力を尽くしていきたい。

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