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ウリハッキョに太鼓判

英語講師、ディビット・ロングさん


 この四月から朝鮮学校で英語講師を務めるアメリカ人のディビット・ロングさん(49)。東京荒川区にある東京朝鮮第1初中級学校のすぐ近所に住み、同校と墨田区の第5初中の2校で教えている。

 日本にはもう25年間暮らしている。公立の中学・高校で、ALT(外国語指導助手)を招いたプログラムが始まった1997年からは、北海道旭川市で初のALTとして奔走した。日本語の手話を取得し、鹿児島で耳の不自由な人の通訳をした経験もある。

 紹介者の牧師と共に第1初中を初めて訪れた時、「ここで働こうと瞬間的に決めた」。たくさんの学校で教えてきたが「朝鮮学校の生徒はとにかく明るい。そして(英語の)発音が完璧!」と太鼓判を押す。

 「日本の学校では、中1で楽しそうに英語を学んでいた子も、受験が迫る2年からだんだん暗い顔になり、3年では反応がなくなってしまう。でも、ここの子たちはみんな明るい。先生のレベルも高く授業の流れがとてもスムーズです」

 各地の教え子たちから、毎日5〜60通のEメールが届くという。中にはもちろんウリハッキョの学生もいる。信望は厚い。

 共和国を訪問するのが夢だ。昨秋「ジャパン・タイムス」に掲載された「Kim Jong Il seeks English teachers(金正日総書記が英語教師を求めている)」という記事を大切に持っているとか。

 「いずれ米朝や南北朝鮮それぞれの交流に役立つことがしたい」

「外国人差別をなくします」

高野文夫さん

 外国人留学生支援団体−東京エイリアンアイズ代表高野文夫さん(34)。 「外国人お断り」を掲げる住宅、銭湯、アルバイト募集の抗議行動を地道に行っている。30以上の留学生たちのアパート入居時の保証人にもなった。

 都内某大学で留学生を担当する事務をしていた頃、様々な外国人差別の現状を見た。日本人学生から不当な暴力を受けた留学生の訴えを無視し、留学生がやむなく警察に通報すると「入管に報告するぞ」と脅す大学当局。

 「欧米人の留学生に対しては手厚く歓迎する。学校の宣伝にも使われる。でも留学生の大半を占める東アジアの留学生に対しての態度には目に余るものがあった」

 石原都知事の「三国人」発言にふれ「大阪府知事はセクハラで辞任した。なぜ外国人差別の知事をクビにしないのか」。その怒りから今年の3月から5月にかけて「石原リコール運動」を展開した。

 24日投票の都議会議員選挙(多摩2区)に立候補。公約は「東京から外国人差別をなくします」。

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