グローバル新風

`ピッキングローバル´


 ここ近年、日本で増加するピッキング犯罪。特殊な金具でカギを開け、家や事務所、車などに侵入して金品を奪う犯罪だ。メディアなどでもよく取り上げられており、同胞社会でも被害があると聞く。

 実は検挙された容疑者の約7割は中国人だ。グローバリゼーションによって人々の国際移動が激増するなか、日本に来る中国人も多い。

 もちろん犯罪に走るのはその中でも一部の人たちである事は断っておく。しかし昨年だけでも2万件以上の被害があったというから事は尋常ではない。道具さえあれば1分もしないうちにカギを開けてしまえるという。

 逆に言えば、日本のセキュリティーはグローバルレベルでは極めて低いことの表れでもある。日本のカギ(錠)はピッキングに弱いのだ。

 この場合、グローバリゼーションの法則では、国境を越え、より強いモノが入ってくる。

 今、カギ屋でバカ売れしているのが、イスラエルとスイスのカギ。紛争の多いイスラエルはセキュリティー技術が極めて高く、カギの性能でも世界トップレベル。また「銀行の国」スイスは、大事な金庫を守る必要性からか、こちらもハイレベル。今年に入ってから、スイス製は前年比約2.4倍、イスラエル製に至っては25倍もの量のカギが輸入されている。最近はピッキング被害も少し減少気味とも言われるから、効果があったのだろうか?

 そういえば、朝鮮の「指紋認識技術」は世界的にも高いレベルにあり、エジプトの警察庁にも納品実績があるというが、日本のセキュリティー市場も狙い目のようだ。
(李達英=朝・日輸出入商社、pulgasari@yahoo.co.jp)

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