「人権と生活」12号
「新同化政策」の本質分析
「国籍取得穏和法案」を特集
在日本朝鮮人人権協会の会報「人権と生活」12号が発行された。
特集は「日本国籍取得緩和法案」と在日同胞。日本の与党3党が今国会に提出、成立させようとしている「特別永住者等の国籍取得の特例に関する法律案」の本質、問題点について、学者、専門家、ジャーナリストらが寄稿している。 同法律案は、旧植民地出身者である在日朝鮮人とその子孫をターゲットにしたもので、届け出さえすれば、容易に日本国籍が取れるというものだ。 任京河・朝鮮大学校講師は、同法案は在日朝鮮人の歴史性と存在の抹消をねらった新しい「同化政策」であることは明白だと述べながら、日本政府が国籍取得を緩和するよりまず、在日同胞の民族性を保持する制度的措置を講じることを強く求めた。 また、高英毅弁護士は、反対運動をどう進めるかという点に着目し、「民主主義のフィールドで日本政府と向き合い、同胞の制度的地位を交渉する話し合いをすべきだ」と提案した。 ジャーナリストの姜誠氏は、「改正案が成立されれば、同胞コミュニティーは縮小する」と危機感を示しながら、国際結婚の増加、民族的アイデンティティーが多様化している同胞社会の現状を直視し、民族運動の再検討を提起している。(問い合わせ=人権協会TEL 03・3812・6800) |