今も続く米の犯罪

ラムジ・クラーク団長(米元司法長官)の話


 1950〜53年の3年間、米が強行した戦争により600万人の朝鮮人が犠牲になったが、そのうち400万人は戦闘員ではなく民間人だった。米軍の非人倫的な殺りく、ナパーム弾、細菌兵器などによる無差別攻撃が彼らの命を奪った。

 しかし世界はこうした事実について正確に知らない。世界の多くのマスコミと大国が、朝鮮で行われた米軍の犯罪について隠ぺい工作を実施したからだ。「ニューヨーク法廷」を準備するわれわれの使命は、隠ぺいされた歴史の真相を明らかにすることだ。

 米国の犯罪を考察するうえで正しい観点を持つ必要がある。まず、米国の朝鮮人民に対する殺りくは45年9月、米軍が仁川港に上陸したその日から始まったという点だ。南朝鮮に上陸した米軍は彼らに反抗する人々、共産主義思想を持つ人々を手当たり次第に投獄し、拷問にかけ、虐殺した。次に米国は、53年の停戦協定に調印した後も南朝鮮に軍隊を駐屯させて朝鮮民族を2つに分断し、こんにちまでその苦痛を与え続けている。

 米国が朝鮮民主主義人民共和国に対する軍事的威かく、経済封鎖政策を敢行しているのは、そうした蛮行のもう一つの側面と言える。朝鮮の政府と人民を「悪魔」とみなす悪宣伝に固執しているのは、自らの侵略政策を合理化するためのものである。米国は朝鮮の「脅威」を強調し、この国の兵力を半分に削減するよう強要している。しかし、南朝鮮には3万7000人の米軍が駐屯しており、全域に核兵器が配備されている。どちらが「脅威」なのかは明らかだ。またどんな国も、他国の軍隊が居座る限り自由で平和な国にはなれない。

 米国では朝鮮戦争を「忘れられた戦争」と呼ぶが、朝鮮人民は米軍の蛮行を忘れられないだろう。米国はまず、自らの犯罪を認めることから始めなくてはならない。また現在まで続く犯罪、つまり朝鮮に対する侵略政策に終止符を打つべきだ。それはすなわち朝鮮の統一のための道となる。

 そのためには米国が朝鮮から手を引くよう促す国際的な世論形成が必要だ。米軍の戦争犯罪を告発するわれわれの活動も、そのためのものだ。

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