同胞の店
炭火、焼肉・プルコギ
(宮城県仙台市)
厳選、とろけるハラミ
「仙台に、肉にこだわりの店あり」とのうわさを耳にして訪ねてみた。JR仙台駅の隣駅、長町駅から車で5分、西に向って交差する国道286号線を越えたすぐ右手にある、創業19年の炭火・焼肉の店「プルコギ」だ。オーナーは柳泰潤さん(51)。
外見は喫茶店かと思ったが、店に入ると煙もくもく。「いらっしゃいませ」。元気な声で迎えてくれたのは、オーナーの娘さんで、看板娘の美好さん(22)だ。3テーブル、3座敷に35人を収容。 まずは、店内に張られたお勧めメニューの和牛ハラミ(800円)とブタのノドの軟骨(550円)から注文。肉は火力の強いおが炭を使用した七厘で焼く。 料理は美好さんが運び、一品ごと、食べ方を丁寧に説明してくれる。初めての人に対する気配りだ。ハラミは霜降りで、表面だけさっと焼く。口のなかでマシュマロのようにとろける。仙台牛のハラミのなかでも厳選された部分で、なかなか手に入らないとか。そのため電話でハラミがあるかを確認して来店する客もいる。軟骨は固いかと思ったが、ブタの耳のようにしゃきっとした感触で柔らかい。 次にメニューを開き注文。上塩タン(800円)は、生でも食べられそうなほど鮮度がよい。子袋、テッポウ(ブタのホルモン、いずれも550円)は辛めで。子袋は親指2本以上と太く、テッポウは脂がたっぷりのっていて、いずれも食べ応えは十分。 1度来た客はほとんどがまた来店するという。その訳は「納得のいく肉でなければ出さない」(柳さん)からだ。全国各地、焼肉店に足を運ぶ機会は多いが、これだけの良質の肉を、それも低価格で提供している店は少ない。(基) 営業時間 平日午後5時〜11時(日曜、祝日は10時まで)。第2、3火曜休。仙台市太白区鹿野2―10―6。TEL 022・249・1832。 |