今週のスポット

同胞に励まされ「現地の人に」

出身地の大分離れ四国に勤務

朝銀西・香川支店の金賢信さん(22)


 朝銀西・香川支店に勤めて2年目の金賢信さん(22)。出納担当から渉外担当になって約半年。いろんな同胞に会えるので、渉外係の仕事が楽しくて仕方がないという。同胞の間では「話上手で、真面目で明るくて、素直で正直」と評判だというのは周囲の話。

 高松市内を担当し、毎日約10軒の同胞宅を回る。休日には「家に遊びに来なさい」と誘われることもしばしばだという。

 大分県出身。日本の中学から九州朝高に編入し、朝鮮大学校師範教育学部体育科(現体育学部)に進んだ。

 卒業後、「かっこいい朝銀マンになりたい」と、朝銀に就職。勤務地は「憧れの東京、とにかく東京」が希望だったが、結果は「香川県」。通知を受けたときは、「それってどこ?」と、がっくりもした。

 でもいざ赴任してみると、先輩たちは個性豊かで面白くて面倒見がよく、同胞たちも「男の一人暮らしは大変だから」と、食事を振る舞ってくれたり、何かにつけて気配りをしてくれた。こうした周囲の温かい人情に打たれた金さんは、「香川」にすぐなじむことができたという。仕事、地域の朝青活動などに、がぜんやる気もでた。

 5月からは、県内の日本学校に通う同胞児童・生徒10数人を対象にした児童教室の講師を任されることになった。「民族の素晴らしさが伝わるような授業にしたい」と意欲まんまんだ。日本学校から朝鮮学校に編入した経験者だけに、その重要性は十分知っている。

 また、四国4県の朝青員が集うサッカーチームに所属し、積極的に現地にとけ込もうとしている。金さんは、「できることはなんでもチャレンジしてみたい」。

 趣味はバイク。バイクに乗って風にあたるとリフレッシュ、ストレス解消になるとか。東京の雑踏に憧れていた金さん、今では豊かな自然に心をいやされているようだ。(李賢順記者)

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