歴史教科書の史実わい曲女性集会

嘘まかり通るのは許せない

南の性奴隷被害者 日本に激しい怒り


 緊急女性集会「歴史わい曲・女性蔑視の『つくる会』教科書を採択させない」(主催「戦争と女性の暴力」日本ネットワーク)が1日、渋谷区立勤労福祉会館で開かれた。南朝鮮の日本軍性奴隷被害者を迎えて行われたこの日の集会には、日本の市民や在日同胞ら350人が参加し、会場は立ち見が出るほどの熱気に包まれた。

 集会ではまず、日本の文部科学省が朝鮮植民地支配を正当化した「新しい歴史教科書をつくる会」の歴史教科書を検定合格させたことに抗議するため、4月末から日本を訪れている性奴隷被害者の黄錦周さんと金恩禮さんが発言した。

 17歳の時に平壌から連行された金さんは、「解放後は故郷にも帰れなかった。父母にも会えず、今までたった1人で生きてきた」と涙をぬぐいながら語り、「歴史の事実をゆがめることがまかり通っていることが許せない。日本は私たちが死ぬのを待っているのかも知れないが、くやしくて死ぬにも死にきれない。あったことをなかったというのはどういうことか。私の悔しさを理解してほしい」と訴えた。

 続いて発言した黄さんの怒りは体がふるえるほどすさまじく、「日本は私たちの証言をうそと言うのか。世界に通用すると思っているのか。世界中に行って日本の仕業を言いふらしてやる」と、支援者が体を取り押さえるほどだった。

 被害者とともに、日本を訪れた金允玉・韓国挺身隊問題対策協議会常任代表は、被害者の勇気ある証言で「従軍慰安婦」問題が国際問題に発展し、日本政府が軍の関与を認めた結果、歴史教科書にこの事実が記載されたにも関わらず記述が後退したのは日本と朝鮮半島の友好を発展させる上でもよくないと指摘した。

 そして、「他国に例を見ない残虐な行為を教えることは、日本のためになる。なぜそれがわからないのか」と声を震わせながらも、「日本の方が一緒にたたかってくれたことに、勇気が沸いた」と謝意を述べた。

 集会では、「つくる会」作成の歴史教科書の問題点と採択を阻止するための、各地の運動が紹介された。

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