私の趣味―ガーデニング
引越し祝いの苗木がきっかけ
東京・東村山市 金蒔玉さん
裏庭
数えきれない種類/次はバラ作りに挑戦
西武新宿線小平駅にほど近い閑静な住宅街を2〜3分歩くと、ほどなく左手に英国風の庭が見えてくる。金蒔玉さん(48、)が丹精込めて整えた庭である。 しかし、実はこの英国風の庭は裏庭。正面玄関からドアまでの広い空間は、花々に囲まれてティータイムを楽しめる英国風テラスと、立派な松の木が生い茂った日本庭園の2つの要素が取り入れられている。 庭にはミモザ、ふじ、パンジー、チューリップ、バラなどのほかに、パンパスグラス、ぶどうや唐辛子なども育っている。実際には、金さん自身数えきれないほどの種類があるとか。一番好きな花は白いマーガレット。「清楚(そ)で可憐だから」だ。 水まきと手入れ、草むしりや掃除に毎日2〜3時間費やすが、金さんにとって花や木と向き合う時間は、心いやされる安らぎのひとときだという。 ガーデニングを始めたのは約10年前。江戸川区から転居してきた年、引越し祝いに知人がくれた苗木を育て始めたのがきっかけだった。自分の手で植え、育てることに喜びを感じたのだ。 だが、いざ本格的に始めてみると、知識が足りないことに気づいた。10年前といえば、今ほどガーデニングがブームではない頃で、書店に並ぶ専門書も数えるほど。そこで、暇さえあれば友人と連れ立って都内各地の花屋を見て歩いた。 その過程で、ガーデニングに関する様々な知識を得るようになった。例えば、土壌作り、施肥方法、種の植え時期、配置の仕方、花の色合わせや組み合わせなどなど。最近では、タンポポやつくしなど、道端に咲く花を積んで植えることもある。 また、家族の協力もあった。元々土いじりが好きだった夫の鄭鐘隊さん(48)もちょくちょく鉢植えを買ってきては手入れをし、3人の子どもたちは金さんの誕生日や母の日には必ずガーデニンググッズを贈った。花を飾っている裏庭の木製フェンスは、2年前家族全員がプレゼントしたものだ。 草花の配置も、どうすれば見栄えがよくなるかと、夫の意見を取り入れながら考慮した。 金さんが次にチャレンジしたいのはローズガーデン作り。色とりどりのバラで埋め尽くされた小さな庭に憧れている。(李賢順記者) |