同胞の店
ほるもん・善
(東京都中野区)
大阪名物てっちゃん鍋
「おいしいてっちゃん鍋の店がある」とうわさを聞いて、のれんをくぐった。西武新宿線鷺宮駅から徒歩2分。東京に嫁いだ大阪出身の金末善さん(53)が、「幼い頃から家でよく食べていた」という大阪名物、てっちゃん鍋の店をオープンしたのは2年半前だ。
四角い鉄板に玉ねぎ、キャベツ、もやし、ニラ、こんにゃく、肉が山のように盛られた自慢の鍋が運ばれてくる。テッチャン、内ツラミ、外ツラミ、ハツ、ハチノスなどの6種類。好みでウルテ、コブクロなど他の種類もトッピングできる。野菜と肉の山がぐつぐつと煮えて、崩れてきたら食べ頃だ。肉の歯ごたえとしんなりした野菜の甘味、果物を加えた独特のタレが口の中で踊る。「種類が豊富で鮮度も良い」(金さん)ため、すべて大阪から取り寄せているという上質の牛肉は、ホルモン特有の臭みがまったくない。 具がなくなりかけたら、うどんを入れる。肉と野菜のエキスが凝縮されたタレをからめて食べるうどんは、一度食べたらやみつきに。そろそろお腹も満足しだした頃、金さんから「締めはご飯で」の声がかかる。一度で3回楽しめるのがこの鍋の醍醐味だとか。熱々のご飯を入れ、おじやではなく石焼ピビンバのように炒めて食べる。もちろんうどんかご飯のどちらか好きなほうだけでも注文できる。 家族で切り盛りし、時にはお客さんとグラスをともにすることも。金さんの温かいもてなしについつい長居してしまった (花) 「新報見た」でてっちゃん鍋(950円)を半額サービス おすすめメニュー 特選和牛の蒸し肉(650円)、特製チヂム(780円)、鯛のカルパッチョ(750円) 営業時間 午後5時〜午前12時、火曜休。東京都中野区鷺宮3―32―6。TEL 03・3336・8787。 |