同胞コミュニティー東西南北

もっと多くの子供に民族教育を

岡山初中寄宿舎「ピンナラ寮」

ここに注目!

◆今春5人の編入生が入寮
◆アットホームな雰囲気
◆存在をアピールし、生徒数増加へ

 岡山初中では1998年9月、中四国地方の民族教育を発展させるため、「ピンナラ(輝け)寮」を建てました。この地域には、通学可能な距離に朝鮮学校がないことから、民族教育を断念せざるをえない同胞がたくさんいました。そのため、同胞のニーズに合った寄宿舎を建設すれば、もっと多くの子供たちが民族教育を受けることができると考えたのです。その後、99年春に山陰初中が倉敷初中に統合し、昨年春に倉敷初中と岡山初中が統合したことで、「ピンナラ寮」の役割はより重要になっています。

 わが校では寄宿舎建設にあたり、何よりも家庭的な雰囲気作りを重視しました。舎監経験のある朝鮮学校の教員に話を聞き、6度も設計を練り直しました。

 21世紀に輝く人材に育って欲しいとの願いを込めた「ピンナラ(輝け)寮」は、2階建ての普通の家のような造りです。生徒たちの部屋(2人部屋)はすべて冷暖房が完備。お風呂は2つ、トイレも各階にあり、保護者が泊まれる部屋もあります。

 1階のサロンはみんなの憩いの場、13人の寮生で毎日わいわいがやがやとにぎわっています。寮生活は4人の教員が担当し、食事担当の職員もいます。夕食後の自習の時間には、本校の教員が勉強を指導します。みんなで楽しく、家族のように過ごしています。

 今春、嬉しいニュースがありました。高知、香川、岡山・備前の日本学校から5人の同胞生徒がわが校に編入し、「ピンナラ寮」で生活することになったのです。

 編入生の保護者たちは全員朝高出身で、実は以前から民族教育を望んだといいます。悩んだ末に編入を決意したのは、実際にこの「ピンナラ寮」を訪れた時。「安心して送れる」という言葉に、私たちの思いが伝わったんだ、と胸が一杯になりました。
(舎監一同)

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