東京都青商会の「未来基金」

売り上げの一部、ハッキョ運営に

玄関マットのレンタルホールの清掃など日本の業者とタイアップ


昨年に続き都内の朝鮮学校初級部新1年生全員に制服を
プレゼントした東京青商会(写真は1日、第6初級学校の入学式で)


すでに百数十件の契約 今後も活発に展開 

 「在日同胞子女らの未来とウリハッキョの発展のために」と、昨年5月に東京都青商会(具本憲会長)が設立した「未来基金」。玄関マットなどのレンタルや各種清掃業務などを行う日本の総合清掃業者、コウエイグループ(以下コウエイ)と提携し、青商会会員ら同胞業者がコウエイと契約を結べば、売上の一部がウリハッキョ教育会に入り、ハッキョ運営などに回される。青商会の呼びかけにこれまで、百数十件の契約が結ばれた。今月からは「春の未来基金運動」として、さらなる参加を同胞らに呼びかけている。

 東京都青商会はウリハッキョを支援する運動の一環として、昨年度からは都内の朝鮮学校初級部新1年生に制服を贈ってきた。

 「未来基金」はこうした支援をさらに拡大しようと、昨年五月の地域青商会会長会議で設置され、翌月、モデルケースとして新宿、中杉、台東青商会で活動を開始し、その経験と成果を踏まえて現在、全地域で活動を展開している。

 「未来基金」での主な取扱商品は、マット、モップ、トイレの芳香剤、ジェットタオル、ロールタオル、浄水器、空気清浄機、マリンクールなどのレンタル商品、パチンコ店などの店舗、オフィスなどの一般清掃、日常・厨房・特殊清掃(エアコン、看板、ダクトなど)、汚水槽清掃、害虫駆除(ゴキブリ、ネズミなど)などのメンテナンス商品である。

 この事業の流れは以下のようになっている。

 まず、同胞業者が東京都青商会あるいは地域青商会に事業契約を打診する。後日、コウエイが依頼同胞業者を訪ね商談。そして契約に至れば、コウエイの売上の一部がウリハッキョ教育会に入る。

 同胞業者にとっての大きなメリットは、「未来基金」を通せば通常よりも5〜10%、「値引き」できるため、経費削減につながるということ。

 青商会が「基金」を設立する際に、話を持ちかけられたコウエイは、「在日の子どもたちの未来を支え、在日コリアン業者の経費削減にもつながる。ビジネスパートナーとして役に立てれば」と快く引き受けてくれたという。

 具会長は、「ウリハッキョの厳しい運営状況をふまえると、財政支援は不可欠である。安定した財政支援を行うことができるとともに、同胞業者にもメリットがある。今後も同胞業者との競合を避けながら、この種の事業をさらに活発に展開していきたい」と述べていた。

 東京都青商会=TEL 03・3945・9680

日本語版TOPページ

 

会談の関連記事