強制労働の責任

日本とドイツの違い


 「反グローバリズム」の旗手、金子勝慶応大学教授は、日本の戦争責任を果たさせることが、グローバリズムに対抗する唯一の抜け道だと語っている。

 「日本とドイツで、対応がくっきり分かれた事件が起こっています。…ドイツ企業に対して、ナチスドイツの強制労働の責任を問う形で裁判が起こされました。実は日本に対しても同じことが起きています。…その間、ドイツは政府と企業が協力して五十億マルクずつ出し合って『記憶・責任・未来』基金をつくって、いち早くアメリカの裁判所で判決が出る前に先手を打って戦争責任を自ら問いました。ところが、日本では、こうした動きに対して全く鈍感です。それどころか、いまだもって復古的なナショナリズムを煽って、日本の『国益』を売ろうとしているナショナリストたちがいるわけです。…戦争犯罪を問うことは、いまや経済問題と表裏一体だと私は考えます」
(岩波ブックレット「グローバリゼーションと戦争責任」より)

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