商工連合会結成55周年

地域の同胞商工人をサポート/京都口丹商工会を訪ねて

「何でも相談、頼りになる組織に」


若手経営者親睦会業種別セミナーなど「横の連携」深める

 今年も、朝鮮商工会と同胞商工人が最も忙しくなる、確定申告の季節がやってきた。各地の商工会では、地域の商工人が申告を滞りなく円滑に行えるよう、万全の態勢でサポートを行っている。申告スタートを目前に控えた14日、税務講演会を催した京都・口丹商工会を訪れた。

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 当日はあいにくの吹雪となったが、多くの商工人が会館を訪れ、講師の話に熱心に耳を傾けていた。

 今年、結成10周年を迎える商工会は、会館がある園部町をはじめ一市八町を網羅する。崔勝一会長ら4人の役職員がフル活動で、同胞商工人の経営サポートに奔走している。

 土木・建築業、遊技業、産廃業、焼肉店をはじめとする飲食業が地域の商工人のいわば「地場産業」。長引く不況で資金調達も難しく、厳しい経営を強いられている商工人の便宜をいかに図るか。商工会では、「『税金対策だけの商工会』ではない、商工人にとって頼りになる組織」(崔会長)を目指して努力している。

 地域の商工人の中には、若い経営者が少なくない。青商会組織がまだない状況の下で商工会では独自に20〜45歳の若手商工人の親睦会「口丹ミレフォーラム」(ミレ=未来)を4年前に結成した。異業種交流会やレクリエーション、朝青との交流など、活動は活発だ。

 また業種別セミナーをはじめ様々な形で、同胞商工人が集まれる場を提供することで、「横のつながり」の強化に努めている。

 職員自身のレベルアップも緊要な課題だ。制度融資や起業助成など、公的な資金調達の諸制度を同胞商工人が有効に活用するには、職員がそれらに精通し、商工人に適切にアドバイスする必要がある。どんな相談事にも対処できるよう、職員自身が学ぶ姿勢は忘れない。

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 地域の商工人の経営状態は、不況の影響もあって決して楽観的ではないと、商工会では見ている。

 「こんな時こそ、私たち商工会の存在が問われる。責任の重さをひしと実感している」と、職員らは一様に口にする。

 とくに若い職員への期待は高い。「うちは20代の職員が多い。当初は心配していたが、今では立派に業務をこなしている。会長の私のすることがないほどだ。すべて職員の力で、商工会が成り立っているんです。だからこそ、商工人にはなんでも気軽に相談してほしいですね」と、崔会長。

 商工会では、満10周年を迎える9月9日に、大規模なイベントを催す予定だという。

 現在も着実に増えているという会員の輪をさらに広げ、地元同胞の連帯をしっかり固めようとの試みだ。

 また、商工会として独自に、「朝鮮民族としての誇りを持てるような試み、例えば、商工活動には直接、関係はないが、地元の朝鮮文化史跡巡りなども、できればいいですね」(崔会長)という。(柳成根記者)

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