オンマの家計簿 Q&A (3)
「平均的な家計」ってどうくらい?
公的統計との比較、診断も方法
Q 以前質問した38歳の専業主婦です。「今年こそは…」と思ってつけはじめた家計簿が、どうにか1ヵ月続きました。
まだまだ、はじめたばかりですが教えていただいた「長続きさせるためのコツ」と自分なりの工夫をして、何となく今回は続けていけそうな気がします。 ところで家計簿をつけはじめると、「わが家の家計は使いすぎなのか?」と考えるようになりました。何年も家計簿をつけていれば以前と比べることで使いすぎかどうかわかるのですが、つけはじめたばかりではわかりません。 他の家の家計簿と比較するわけにもいきません。平均的な家計がわかれば良いのですが…。 A 新しい年を迎えてすでに1ヵ月が過ぎました。この記事を読んでいる今年から家計簿をつけはじめた方々、ちゃんと続いていますか? 「目的とつけ方のコツがわかって、どうにか続けている」ということであれば良いのですが…。 以前家計簿のことを取り上げたときにも書きましたが、家計簿はつけること自体が目的ではありません。つけた家計簿をどのように利用するかが重要です。質問の方のように自分の家の家計が使いすぎかどうかを判断するのも家計簿の利用法のひとつです。 長く家計簿をつけていると前年の同じ時期または前月に比べて使いすぎかどうかを判断することができます。使いすぎであれば、その原因を探して、原因が一時的な出費(冠婚葬祭によるもの、車の修理代、壊れた電化製品の購入など)によるものなのか、これからも続く出費(新たに加入した保険の毎月の保険料、子供の学費・塾の月謝など)なのか、それとも本当の無駄使いなのか、その理由によって今後の家計を修正することができます。 しかし、家計簿をつけはじめたばかりではそれができません。また、長年家計簿をつけていても平均的な家計と比べると使いすぎの部分があることも考えられます。このような場合は、公的機関から発表されている統計などを利用すると良いでしょう。 表は、総務庁が毎年発表している「家計調査年報」の勤労者世帯の年間収支平均(平成10年)からの抜粋です。このような表と比較することで自分の家の家計を診断することもできます。 しかし、この表はあくまでも平均値です。必ずこの平均値にならなければいけないということではありません。また、ウリハッキョに子弟を送る同胞世帯では、教育費および交通費・通信費の負担がこの表の数字より総じて多いのではないかと思います(現にわが家の教育費はこれ以上の金額になっています)。 このほかにも家計簿の有効利用として、家計の予算を立て、その予算の範囲内でやりくりするということもあります。家計の予算は、家計簿を3ヵ月くらいつけることによって、1ヵ月単位の予算を作成することができるようになります。また、長くつけ続けることで1年単位の予算を作成することも可能になります。このように家計の予算を立てることで、今後どのくらいの支出が見込まれるのかを事前に予測し、そのための準備を早くからとることができるようになります。(ハン・ジョンチョル ファイナンシャルプランナー、社会保険労務士) |