読み継がれる―名著


 「竹島(鬱陵島)をめぐる日朝関係史」、内藤正中著、多賀出版、4700円+税

 朝鮮の領土である鬱陵島は江戸時代を通じて竹島と呼ばれてきた。しかし、1877年(明治10年)に太政官が朝鮮領土と確認した後も日本人の渡航が続く。帝国主義的侵略の実相を鋭く追求した研究。

 「沈黙のファイル 瀬島龍三の軌跡」、共同通信社社会部編、共同通信社、1553円+税

 元大本営参謀瀬島龍三。「瀬島神話」の言葉を生んだ華麗な経歴。だが、そこには大きな謎がつきまとう。無謀で愚かな戦争の核心にかかわった瀬島がなぜ、不死鳥のようによみがえったのか。敗戦、シベリア抑留、対韓賠償、中曽根政権誕生…その軌跡をたどると、日本の暗部が見える。

 「民族という名の宗教」なだいなだ著、岩波新書、660円+税

 世界を激しく引き裂き対立させる民族主義。21世紀はこれを超えることができるのか。著者は希望としての社会主義の復権を唱える。

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