受け身ではなく積極的に

同胞健常児との交流

発足から5年の「ムジゲ会」
申桃順会長に聞く


確保したい働ける場共に未来生きる環境を

 発足から5年を迎えた「ムジゲ会」の申桃順会長(38)に、これまでの活動を通じて感じたこと、今後の抱負などについて語ってもらった。

 5年間の活動を通じて、同胞社会の中にも障害児を持つ家庭が決して少なくないことを知った。また、同じ悩みを持つ同胞同士、互いに支えあうことができた。会の名称どおり、みんなをつなぐ「虹の懸け橋」として活動できたのは、青商会など総聯組織のバックアップがあったからだと思う。

 新年会には、共生を考える保護者とその子供たちも参加し、障害児と交流した。その姿を見ながら、「ムジゲ会」は今後、受け身で活動するのではなく、積極的に健常児との交流の場の中に子供たちを参加させていくべきだと思った。

 会員の多くは、同胞の子供との交流を強く望んでいる。民族教育に触れさせ、民族の心を少しでも培ってほしいとも考えている。

 障害の程度にもよるが、会員のうち子供が朝鮮学校で学んでいるのは約一割だ。この子らが朝鮮学校で学ぶことは、未来を共に生きる健常児にとってもプラスになっていると思う。

 今回、教員などを目指す朝鮮大学校の各学部の学生がボランティアとして参加してくれた。中には福祉関係の専門家を目標に学んでいる学生もいた。ボランティア経験、障害児と肌でふれあい感じ、その子たちに何ができるかを心の底から学んでくれたらと思う。

 これからの取り組みとしては、子供たちの就職の問題を考えていかなければならない。2年後には社会に出る子もいる。すでに社会人になった子の例だが、午前9時から午後5時まで作業所で働いて、月7500円。それでも職に就けた子はまだましなほうだ。同胞商工人らの協力を得て、彼らが一緒に働ける作業所などを作りたいというのが夢だ。

 引き続き会員らが勇気と希望を持って、子供を育てていけるよう、共に手を取り合って努力していきたい。(まとめ=羅基哲記者)

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