規格牛、 だから安全

愛媛・同胞焼肉協議会主催 3日間キャンペーン


 「100%安心牛使用」「安全規格牛肉使用だから美味しい!」「全品30%OFF」――。11月16〜18日の3日間、愛媛県松山市と松前町の計10の焼肉店で、全品3割引きの共同キャンペーンが実施された。BSE(狂牛病)問題で売り上げが半減するなど深刻な影響が出ている中、採算面では厳しいが、「安全性をアピールしたい」と、同県同胞焼肉協議会などが企画・主催したもの。10月以降、客足は前年比5〜7割減だったが、期間中、閉店前に肉が売り切れるほど多くの客でにぎわい、以前の活気を取り戻していく 起爆剤 となった。

 キャンペーンを企画した協議会は、昨年9月の発足以来、県内の同胞焼肉店の繁盛を願い、各種情報収集や意見交換などを行ってきた。今回のキャンペーンは、BSE問題で遠のいた消費者に牛肉は安全だということを全面的にアピールし、利益を除外してでも遠のいた消費者を呼び戻すことが目的。「各店舗の売り上げは、平均して前年同比5〜7割減で、中には9割減のところもあり、深刻な経営状態に陥っている。中には材料費、人件費、さらには電気代さえまかなえないところもある。3割引きでは利益は出ないが、少しでも客足を呼び戻すきっかけにしたかった」と関係者は語る。

 協議会では、県商工会と緊密な連係を図りながら、企画を討議。仕入れ業者からは各店舗にビールを3樽無料で、また肉なども割引価格で提供してもらうことができた。

 一方、地元紙の折り込みチラシ14万部(有料)や、インターネット、新聞記事(4紙)、テレビ放送(3局、以上無料)などを通じて、キャンペーンの内容を宣伝した。テレビでは、ちゅう房で肉を切ることから始まり、テーブルに肉が運ばれるまでのシーンや、それをおいしそうに食べるシーンなどが放送されたという。

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 イベント期間中、「テレビのインパクトが大きかった」など、宣伝を見て訪れる客がほとんどだった。

 初日の金曜は若者客、土・日はファミリー客が多く、店の外に行列ができるほどの大盛況。平均2〜3回転したという。お昼から営業を開始したある店では、客足が切れることなく続き、午後8時には店内の肉がすべて売り切れ、泣く泣く閉店したという。

 ファミリー客が多かったことから、「安全性をアピールできた」と語る関係者ら。

 また、訪れた客たちから、「2カ月ぶりの焼肉だった。おいしかった」との声が聞かれた。キャンペーン実施店の経営者、店長、従業員らは確かな手応えを感じたようだ。

福島では試食会

市民に安全アピール

 福島県コリアン飲食業者協議会主催の焼肉フェスタが2日、ショッピングセンター・ザ・モール郡山店で開催され、多くの市民らでにぎわった。

 来場者に無料で焼肉を提供し、焼肉が安全であることをアピールするのが目的。

 この日は、協議会のメンバーを中心に約30人が七輪でカルビを焼き、メンバーの店舗を宣伝した。

 同協議会の崔燉命会長は、「どの店も売り上げが大幅に下がる厳しい状況にあるが、これを機に店をもり立てていきたい」と語っていた。

新商品の実習も

 またこれに先立ち11月27日、コリアン料理研究家の金徳子氏による「焼肉店 新メニュー開発調理実習」(同協議会主催)が郡山市の婦人会館で行われ、豚肉の紅茶蒸しや鶏の手羽先コチュジャン味噌漬け焼きなど8つの朝鮮料理の作り方を披露した。

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