本社記者平壌レポート

日曜礼拝に集う信者たち

米国の「宗教弾圧」非難に憤慨


日曜礼拝は聖歌隊が歌う讃美歌から始まる
 11月最後の日曜日、平壌市万景台区域の鳳水教会に、信者たちが唄う賛美歌が響きわたった。

 「イエス様に感謝します」。この日チャン・スンギル牧師(62)の説話は感謝節(11月22日)にちなんだ内容で行われた。

 賛美歌に始まり聖書の朗読、牧師の説話。毎週日曜日に繰り返されてきた光景だ。

 最近ブッシュ政権は「国際宗教に関する年例報告書」を議会に提出、朝鮮を「宗教自由法」に触れる「特別関心国」に指定したが、信者たちは自国中心的な米国のやり方に憤慨している。

 礼拝を終え教会の外に出てきた信者のキム・ヨンスクさん(53)は、「私も新聞を見て知っているわ。米国は自国の『法律』に触れるといって、問題にしているけれど信仰の自由について誰よりもよく知っているのは、当事者である私たちよ。いくら超大国だからといって、米国の法が信仰の自由の国際的基準にはなりえないわ」と語った。

 チャン牧師は「朝鮮では信者の自由な活動が法的に保障されている」と説明する。朝鮮の社会主義憲法には、「公民は信仰の自由を持つ。この権利は宗教施設を建てたり、宗教儀式などを許容することで保障される」(第68条)と明記されている。

 このような宗教活動の現実は、各国の宗教団体、宗教人が朝鮮を訪問して目撃している。米国も例外ではない。95年朝鮮カトリック教協会・中央委員会の委員長が米国を訪問してクリントン大統領(当時)に会っている。また米国の著名な宗教指導者であるビリ・グラハム牧師も朝鮮を訪問している。彼は92年にブッシュ大統領(当時)の親書を、94年にクリントン大統領の親書を金主席に手渡したと伝えられている。

 キムさんはこのように朝米間で宗教交流があったと説明しながら、朝鮮のキリスト教信者は常に平和を祈ってきたと話す。

 「ブッシュ政権は朝鮮との対決姿勢をあらわにしているけど、宗教問題を利用して自分たちの政治目的を追求することは許せないこと。米国の行動は、他人を害するウソの証拠をつくり上げてはならないという、キリスト教の最も基本的な原則に対する違法行為です」【平壌発=李松鶴記者】

日本語版TOPページ

 

会談の関連記事