医療−最前線

女性と便秘


 女性に多い悩みとしてあげられるのが、便秘。

 我が家の中・高校生の娘たちのもっかの悩みの種も便秘とニキビである。

 女性の場合、1人で悩む傾向も強いようだ。病院で治療を受けているのが3割、4割近くは市販薬を飲み、3割弱は治療していない(厚生労働省調べ=98年)。

 しかし、便秘と言っても、原因や症状はそれぞれ違う。自己診断ではなく、きちんと専門医に診てもらうことが大事である。まれに重病が隠されている場合もある。

 腸は「第2の脳」とも言われ、ストレスの影響を受けやすい。仕事中に腹痛に襲われたり、通勤途中にトイレに駆け込んだりするのもその一例。

 最近のカゴメの調査によれば、首都圏に住む小学3〜6年生200人に聞いた調査によると、高学年になると、朝、家で排便する女の子は2割足らず。シャンプーや髪のセットは8割近いという。

 朝食、歯磨き、洗顔、排便までをきちんと習慣づけないと、規則正しい生活リズムはつかない。慌ただしい朝。なるべく母親が見本になって、トイレに座らせる習慣をつけさせて、便通を正常に戻すよう努めてほしい。

 さらに家庭でできることとして、大切なことは食事である。昔から言われたことでもあるが、大根、芋類などの食物繊維たっぷりの食事を取り、適度の運動もこなしたい。

 便利な世の中になって、昔のように家事労働を子供が分担することもなくなった。

 「朝飯前」に働く風景も消えた。便秘は現代病の1つであろう。(李秀一・医療従事者)

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