春・夏・秋・冬

 「大量破壊兵器で世界を脅かす国の責任を追及する」。この発言の主はブッシュ米大統領。イラク、朝鮮などを名指しにし、イラクに対しては攻撃まで示唆している。朝鮮に対しては、「米朝関係を改善するには、大量破壊兵器を開発しているかどうか知る必要があると明言した」と挑発的な発言を行っているが、いいがかりも甚だしい

▼同時多発テロ発生直後から、ブッシュ大統領は「これは戦争だ」と豪語し、ビンラディン氏らの掃討を口実にアフガニスタン攻撃を強行。罪もない人々を死に追いやってきた。タリバン政権崩壊後は、元国王派を暫定政権につかせて影響力を行使しようとしている。アフガニスタンにかいらい政権を作りたいのだ。そこには石油がらみの利権が見え隠れする

▼そんな中、飛び出した前述の発言。「テロ」を口実にどこまでエスカレートしようというのか

▼ブッシュ政権下でタカ派の急先鋒を行くラムズフェルド国防長官もつい最近、「北朝鮮は自らがテロに関与し、ミサイル技術などを拡散させている」と語った。朝鮮はテロに反対の立場を再三表明してきたし、ミサイル発射も2003年まで凍結している。にもかかわらず、こうした発言が繰り返されるのは、朝米関係改善に対する彼らの姿勢がどんなものかを示している

▼米国に100%追随する小泉政権は、後方支援のための自衛隊派兵に踏み切った。そんなきな臭い状況の中での総聯中央本部、総聯東京都本部、同西東京本部に対する強制捜索。そこには何らかの意図が含まれているとしか思えない。(聖)

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