10万人出演のマスゲームと芸術公演「アリラン」

民族の悲哀、喜び、笑い、幸せの歴史を凝縮

来年4〜6月、平壌で上演予定


 来年4月から6月にかけて平壌のメーデースタジアムで10万人が出演するマスゲームと芸術公演「アリラン」が上演される準備が盛んだ。関係者はその準備のため東奔西走しているが、今までいくつものマスゲームを総演出してきた「ピバダ」歌劇団キム・スジョ総長(70)に話を聞いた。【平壌発=李松鶴記者】

 ―マスゲームの主題を「アリラン」にした経緯は?

 わが民族は「アリラン民族」と呼んでも良いくらい、「アリラン」は朝鮮のどの地方でもうたわれている。

 「アリラン」はもともと民族的受難の時代に謡われた民謡だが、今は「強盛復興アリラン」などのように幸せの「アリラン」に変わった。

 民謡「アリラン」は大衆性があって、民族の誇りを持って堂々と生きている姿を現すのに一番適しているのでマスゲームの主題にした。

 ―かつての作品との違いは?

 まず内容は、「アリラン」と題したとおりわが民族の悲哀と喜び、笑い、幸せの歴史が凝縮されている。朝鮮をよく知らない人でも「アリラン」の公演を見れば理解できるように作りあげた。

 形式も、第13回世界青年学生祭典や祖国解放戦争40周年に際して行われた「われらは勝利した」、朝鮮労働党創建55周年に際して行なわれた「百戦百勝朝鮮労働党」などと形象の角度が異なる。メーデースタジアムの巨大な立体空間を利用し恍惚(こうこつ)とした光景を広げるだろう。

 いずれにせよ朝鮮の21世紀のマスゲームがどのようなものなのか見本を示すだろう。

 ―形式の具体的な違いとは?

 一言で、今までとは全く違う方法を駆使している。

 第13回世界青年学生祭典が閉幕した後、日本の記者のインタビューに応じた際、彼は目が2つしかないのでグラウンドでの公演と上空、背景版のすべてを見られなかったと惜しんでいた。

 それから10年以上の歳月が流れ、科学技術も発達した。

 今回のマスゲームと芸術公演は在来式の方法ではなく、コンピューターをはじめ最先端技術を駆使している。

 基礎訓練は現在最終段階にある。2月末から3月初めに競技場で総合演習を行うことになるだろう。

 在日同胞をはじめ各国の人びとが「アリラン」を実際に見て、自分なりに評価をしてくれたら幸いに思う。

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