朝鮮統一支持運動第20回全国集会

埼玉アピ−ル(要旨)


 南北首脳会談から、はや1年数ヵ月がたった。首脳会談は、自主的平和統一への道を切り開いたが、今年1月の米ブッシュ政権の誕生以後は、南北対話が途絶えたかのように伝えられる。しかし、事実は決してそうではない。南北の労働者、農民、民衆が架け橋となり、北の金剛山において5、6、7月と交流を続けてきた。8月15日の解放記念日には、南から311人という大代表団の参加のもと、平壌で民族統一大祝典が盛大に開かれた。

 こうした民衆交流の積み重ねが、政府レベルの対話の再開を導き出した。9月16日からはソウルで第5回南北閣僚級会談が開かれ、経済協力の拡大や離散家族の相互訪問などで合意に達した。10月28日からの第6回閣僚級会談の進展が大いに期待される。

 東アジアにおける冷戦を完全に終結させるには、南北朝鮮の平和統一が不可欠だ。ところが、日本政府はいまだに冷戦思考にある。

 日本政府は侵略戦争や植民地支配を正当化する「つくる会」の教科書を検定通過させた。それだけではなく、これに反対する集会に参加しようとした朝鮮の元従軍慰安婦をはじめとする人々の入国を2度にわたり拒否した。小泉首相は、南北朝鮮や中国などの反対にもかかわらず、靖国神社を参拝した。公安調査庁は京都市をはじめ全国各地で市・区役所から在日朝鮮人の外国人登録原票を破防法調査の一環として取り寄せた。日本政府の冷戦思考、朝鮮に対する根強い排外意識、差別意識が表れている。

 日本政府が平和構築のためにいましなければならないことは、遠く中東に自衛隊を派遣することではなく、ごく身近な近隣諸国との友好関係を築くこと、南北朝鮮をはじめ近隣諸国から信頼される国となることだ。そのためには、朝鮮との関係正常化を図らなければならない。私たちは、日本政府が朝鮮敵視政策を直ちにやめ、朝鮮植民地支配に対する謝罪と償いを基本とした日朝国交正常化を進めることと、そのための政府間交渉をすみやかに再開することを強く要求する。

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