本社記者平壌レポート

朝鮮名山・七宝山の開心寺/国内外からの観光客でにぎわう


 七宝山は3つの区域、すなわち内七宝、外七宝、海七宝からなっている。山と海の美しい風景を1度に見渡せる七宝山は、昔から「咸北金剛」と呼ばれてきた。

 金正日総書記が七宝山を初めて訪れたのは96年6月3日のこと。このとき総書記は、七宝山は名山中の名山だ、朝鮮の5大名山にも匹敵すると語ったという。

 金正日総書記はその後、七宝山を4回訪れ、ここを朝鮮人民と海外同胞はもちろん世界の人々が訪れるように観光地として開発するよう指示した。現在は道路が整備され、季節ごとに、朝鮮各地から訪れる観光客と、海外同胞、外国人観光客でにぎわっている。

 内七宝の開心台の下に位置する開心寺は、渤海時代(826年)に建てられた。

 「総書記が七宝山を初めて訪れた際、開心寺にも立ち寄ってくれました」

 得意げに話すのは、七宝山・開心寺の管理員であるトン・ジェリュルさん(53)。

 長らく炭鉱で採炭工として働いていたトンさんは、七宝山名勝地管理所が創設された86年に調査研究員としてここにやって来た。89年からは開心寺の管理員として働いている。観光客を相手に、七宝山、開心寺について語る解説員の仕事も請け負っている。

 トンさんの自慢は、96年に金正日総書記が開心寺を訪れたとき、総書記から解説がうまいと高く評価されたことだ。

 実はトンさんは七宝山、開心寺の風景や歴史を男女にまつわるエピソードに絡めて話すのが得意だ。朝鮮ではそのような話を「肉談」と呼ぶ。金正日総書記にも話したという。

 観光客に肉談をおり交ぜながらする解説は好評。

 トンさんは「そんなにも多くの肉談をどうやって習ったのですか」という質問をよく受けるという。そのたびにトンさんは「寺にいればおのずとわかるよ」と絶対にその「秘密」を明かさない。その代わり、愉快な話をひっきりなしにしてくれる。今日も開心寺は観光客の笑い声が絶えない。【平壌発=李松鶴記者】

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