野望実現へ制度的装置作り
日本の動向−朝鮮の論調(9.27〜10.9)
先月起きたテロ事件に対して報復攻撃に出た米国を「支援」する形で自衛隊の海外派兵実現を急ぎ軍事大国を狙う日本政府、またこの機に乗じて朝鮮「脅威」をあおる勢力に対し、朝鮮の各マスコミは連日批判の声を高めている。朝鮮通信が報じたものから一部の要旨を紹介する。
◇労働新聞9日付 東京都の石原知事が、ありもしないわが共和国の「日本人ら致」と「北朝鮮脅威」問題に触れて吐いた暴言は、過去の植民地帝国を復活させるために躍起になっている日本の国粋主義者、軍国主義好戦勢力の陰険な下心を代弁したものである。 ◇労働新聞7日付 元首相の佐藤が1967年に打ち出した「非核3原則」は、事実上、日本人民の反核感情をまひさせ、日本の核基地化と核武装化の推進を隠すためのものだ。 「非核3原則」は、日本を合法的に米国の核基地に変えた。 また日本は、「非核3原則」の看板のもとで核武装化の道を開き、推進した。日本政府は、2010年までに100トンのプルトニウムを確保する計画だが、これは米国とロシアが保有する核弾頭の合計よりも多い核弾頭を製造できる量であり、日本の核兵器製造技術と運搬手段開発技術は、すでに世界のトップレベルに達している。 日本の反動層は、核兵器を海外膨張の野望を実現する手段として利用しようとしている。国連などの国際会議で核兵器の使用禁止決議を討議するたび、日本が先頭に立って必死で反対しているのは、このような下心があるからである。 ◇労働新聞5日付 日本は、インド洋とパキスタンで自衛隊の合同軍事訓練を行うことによって自衛隊の陸海空軍武力の同時海外進出と総合軍事演習の前例を作り、日本も海外で軍事作戦を十分に行える能力を備えた国であると世界に示威しようとしている。日本が法律的制限と前例を越えてまで遠い海外で自衛隊陸海空軍武力の合同軍事訓練を行うのは、大変危険な性格を帯びた重大な事態だと言わざるを得ない。 ◇5日発朝鮮中央通信 最近、東京都知事の石原慎太郎は、米国での襲撃事件と関連した日本の米軍支援活動などを論議する過程で日本はテロ対策がなっていないと述べ、「北朝鮮に150人の日本人がら致された。これは警察庁が知っていることである」と公言した。またこのようなうそとともに、われわれの人工衛星の打ち上げを再び「ミサイル」発射だと言い張り、「北朝鮮脅威」を故意に流布しようとした。 これは、米国での悲劇的な襲撃事件に乗じて日本社会に軍国主義、国粋主義傾向をさらにかもし出し、対朝鮮敵視政策を強化しようとする日本反動層の犯罪的企図を代弁したもので、絶対に許されない。 ◇労働新聞4日付 日本反動層は最近、米国での襲撃事件を海外侵略の道に足を踏み入れる絶好のチャンスとして利用しようとしており、米国の軍事作戦の際、自衛隊が米軍に「兵たん支援」をすることを隠していない。とくに現在、「大規模テロ対策」をうんぬんしながら朝鮮半島に面した日本の西部地域に武力を集中的に再配備している。 ◇労働新聞3日付 日本海上自衛隊の艦船数隻が米空母を「護衛」した事実は、日本反動勢力が侵略的な海外軍事作戦の道に入ったことを実証している。現実は、日本の「周辺事態法」が安保のためのものではなく合法的な海外軍事作戦の扉を開く侵略のための法であることを示している。 日本軍国主義者が新世紀に入ってからついにその本性をあらわにし、軍国主義の象徴である日章旗をなびかせて侵略的軍事作戦の開始へと進んでいる。 ◇労働新聞2日付 日本反動層が追求している自衛隊武力の海外派遣と兵器使用基準の大幅な緩和は海外軍事作戦を前提にしたもので、自衛隊を戦争に参加させ、かつて遂げられなかった「大東亜共栄圏」の夢を実現することがその目的だ。 ◇民主朝鮮9月28日付 今回、米国の報復措置に合流して日本が取ろうとしている米日共同軍事行動措置は、明白に自国の現行法に反する違法行為である。 日本反動層が現行法に違反してまで米国との軍事行動に積極的に参与しようとしている裏には、世界が騒然としている時、積極的な「反テロ闘士」に見せかけて軍国主義的侵略野望の実現に向けた制度的装置と海外膨張の前例を速やかに作ろうとする狙いがある。 ◇労働新聞9月27日付 日本反動層が米国での襲撃事件を口実に「対米支援」の名目で自衛隊法改定を追求しているのは、きわめてこうかつで危険な策動である。その主張どおり自衛隊法が改定されると、事実上、あらゆる形の軍事作戦行動が許されることになる。 自衛隊法改定の目的は海外侵略を断行するためであり、過去に遂げることができなかった「大東亜共栄圏」の夢を実現するためである。もし自衛隊法が改定されれば、自衛隊は各種の名目で任意の地域で他国を相手に軍事作戦を強行することができる。それはアジア諸国にとって直接的かつ大きな軍事的脅威となる。 |